子育て情報『子どもの精神薬服用をどう考える?揺れる親心に寄り添うスクールカウンセラー』

2017年1月18日 16:00

子どもの精神薬服用をどう考える?揺れる親心に寄り添うスクールカウンセラー

早速担任から問題行動が指摘されますが、まだ1, 2年生のうちは他の子どもも幼児期の特徴を残しており、一人ひとりばらばらの思いで発言したり、行動したりするのでそれほど問題行動が目立ちません。

ですがこの時期にもできる支援はあります。

・消しゴムが欲しいからといって近くに置いてある別の子の消しゴムを勝手に使わないように、使うときは「貸してね」と断ること
・使い終わったら放り投げないで借りた子に「ありがとう」と言って返すこと
など、学校生活でのクラスメイトとの基本的な関わり方を教えるソーシャルスキルトレーニングを、学校でも辛抱強く行うのです。

これは担任だけでできることではないので、補助教員、支援員の助けを借りる必要があります。

3,4年生にもなると子どもは成長し、いわゆるギャングエイジに入ります。友人が固定され、集団活動が活発になり統制のとれた動きができるようになります。子どもたちはサッカーや野球のようなチームプレーを好んで行うようになります。大人と同じように、気の合った者同士の集団ができるのです。


このような時期に入ると、勝手な行動をする子どもは集団に入れてもらえなくなります。班活動してものけ者にされることが増えていき、そうなるとその子は学校やクラスが嫌になります。結果、わざと人が嫌がることを行うようになり、それを見て周りの者はさらにその子を避けるといった負のサイクルが生まれやすくなり、時にいじめや不登校に発展することもあります。

幼児の頃、1年生のころからずっと見てきた上でこのような状況に直面すると、ソーシャルスキルトレーニング等の薬物療法以外の方法が限界であることが見えてきます。

親も、他の子に暴力をふるった、他の子の持ち物を故意に壊したなどと、担任や保護者から苦情が寄せられ困り果てます。腕力も強くなります。このタイミングでは特に、薬物療法を含めた医療との連携をもちかけることが重要になります。


子供の未来、可能性はなるべく広く持たせてあげたい

子どもの精神薬服用をどう考える?揺れる親心に寄り添うスクールカウンセラーの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10518001123

悩める親に専門医の受診を勧める際、私は次のような言い方をします。


「ほとんどの人が小学生時代に身に着けた知識で生きています。読み書きや計算です。次に進むためにも小学校で学ぶ知識は必要です。

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