子育て情報『ロールシャッハ・テストとは?目的と診断手順、受検方法は?結果の信頼性は?気になる疑問をまとめました』

2017年1月19日 12:28

ロールシャッハ・テストとは?目的と診断手順、受検方法は?結果の信頼性は?気になる疑問をまとめました

ロールシャッハ・テストの回答は、現在の日本においては「包括システム」(またはエクスナー法)という方式で判定されるのが主流です。「包括システム」とは、精神科臨床の場で蓄積した膨大な統計データから実証された人格の傾向を、体系的に網羅したシステムを使い解釈する方法です。

その他に、日本独自の方法を体系化し、受検者の反応や言葉づかいも重視しながら分析していく「片口式」などもあります。

http://www.jrscweb.com/
参考:包括システムによる日本ロールシャッハ学会

http://fjcbcp.or.jp/about/
参考:公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

http://amzn.to/2ip7wCQ
参考書籍:片口安史/著『新・心理診断法―ロールシャッハ・テストの解説と研究』(金子書房,1987)


ロールシャッハ・テストは信頼できるの?

ロールシャッハ・テストとは?目的と診断手順、受検方法は?結果の信頼性は?気になる疑問をまとめましたの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044024514

ここまでの説明を読み、「こんな単純なテストで人の内面がわかるの?」という疑問を持たれた方もいるかと思います。その問いに対しては、創始から90年以上を経た今でも多くの精神科医、臨床心理士、心理学の研究者が議論を戦わせています。

まず、心理分析の場でロールシャッハ・テストが活用されている理由として代表的なものをご紹介します。

「心理臨床家がロールシャッハ・テストを行うのは、クライエントを援助する目的で、クライエントの『その人らしさ』を表すパーソナリティを理解するためである。」
(高橋雅春・高橋依子・西尾博行/著『ロールシャッハ・テスト解釈法』P13より引用)
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その一方で、統計データをもとに人格を分析するという手法にそもそも問題があるという意見もあります。なぜなら受検者の生育環境、文化的背景が十分に認識されないことがあり、どれだけ膨大な蓄積があったとしても、統計データとの比較だけで分析するのは不十分だという考えを否定しきれないからです。


また、分析する側にも2つの問題があります。1つは分析に必要な知識や経験を得るのに多大な時間がかかるため、正確な分析ができる人が多くないということです。2つめは受検者と実施者の人間関係が分析結果に影響を及ぼす可能性がある、という点です。

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