2017年2月16日 15:00
自閉症の息子が唯一、心を開く人。彼だけに見えていた息子の気持ちは?
どんなイタズラをしても、絶対に怒らず笑顔を絶やすことがないのです。
自閉症の長男も、定型発達の次男も、誰もが双子を可愛がってくれます。けれど言葉もあまり出ず、言動も幼い長男のことは、悪気なく皆赤ちゃん扱いしてしまいます。無意識ではありますが、私自身も例外ではなかったかもしれません。
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本を破いたり、かんしゃくをおこしたりする長男を目の前にすればそれは無理からぬことだと思います。
けれどどんな状態の長男と接しても、ひいおじいちゃんは「シュウは頭の中にたくさん言葉があるぞ。言葉が出れば気持ちも落ち着くぞ。
お前はかしこいかしこい子だよ」そう言い続けてくれたのです。
長男がかんしゃくをおこすのは、思いをうまく言葉にできないもどかしさゆえだということを、ひいおじいちゃんは気付いて理解してくれる唯一の人だったのでしょう。
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認めて寄り添う大人の存在が、息子の心を開いてくれる
自閉症の子供を持つ親御さんは、何度注意しても同じことをする、どれだけ注意しても伝わらないという葛藤があるのではないかと思います。そのうち、話しかけることにすら億劫になる、私自身がそうだったのかもしれません。
けれど、どうして同じ行動を繰り返すのだろう?と子ども自身の気持ちになって考え、ほんの少しでも心に寄り添ってみれば、子どもは心を開いてくれることもあるのかもしれません。好奇心にあふれた目で自分を見てくれるひいおじいちゃんの笑顔、「シュウはかしこいよ」と投げかけてくれる優しい言葉……。ひいおじいちゃんはそのままの長男を認め、表には見えにくい長男の心の成長に気づいて接してくれている。
少なくとも私には、長男はそのことをちゃんと分かっているのではないかと思うのです。だからこそ、長男はひいおじいちゃんが大好きなのかもしれません。
「つらかっただろうな…」思い返せば無神経な言葉ばかりだった…不妊治療中の義姉を傷つけてしまった話