2017年7月14日 11:00
ゲルストマン症候群とは?左右がわからない、文字が書けない...詳しい症状や治療法をまとめました
ゲルストマン症候群の検査においては「この指標がどれくらいだと確定」といった明確な指標はありません。そのため、医療機関ごとにその評価基準が変わる可能性があるのが現状です。診断がつくかどうかよりも「どういった動作にどのような困りごとがあるのか」を確かめてリハビリに臨めるようにするとよいでしょう。
ゲルストマン症候群とアルツハイマー、発達障害との違いは?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044000094
ゲルストマン症候群が疑われる場合に、区別がつきにくい疾患があります。アルツハイマー型認知症と発達障害がそれにあたり、症状や病巣が似ているため医療機関で詳しく検査をする必要があります。症状が似ていても対処法はそれぞれ違うため、見分けた上で適切な処置を考えられるといいでしょう。
アルツハイマーは脳に様々な問題が生じ、記憶力の低下や被害妄想などの症状が起こる病気です。
・具体的な症状:判断力の低下、発話困難、記憶力の低下、「誰かが私の物を盗んだ!」というような被害妄想などがあります。
・原因:脳のニューロンの機能低下、神経伝達物質の減少、ホルモンバランスの乱れなど、様々な要因があります。
・対処法:アルツハイマーは明確な治療法が見つかっておらず、介護が必要となる場合があります。しかし、薬を飲むことで症状が軽減した例もあります。
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参考書籍:中根充文・山内俊雄/監修『ICD-10 精神科診断ガイドブック』(中山書店、2013)
発達障害とは、先天的な脳機能の発達の凸凹と、その人が過ごす周りの環境とのミスマッチから、社会生活に困難が生じる障害です。ADHD、自閉症スペクトラム障害、学習障害(LD)といった種類があり、ゲルストマン症候群は、特に学習障害と見分けがつきにくいとされています。・具体的な症状:集中力の欠如、学習の困難、落ち着きがない、癇癪を起こす
・原因:脳の発達の特性と言われていますが、詳しいことはわかっていません。
・治療法:現在のところ根本的に治療する方法はありません。環境調整や周りの接し方、スキルトレーニングなどで困りごとが緩和される場合があります。
または症状を緩和するための投薬が行われる場合があります。
ゲルストマン症候群・アルツハイマー型認知症・発達障害の症状は似ている点があるため、見分けをつけることが難しいとされています。