子育て情報『療育にも活用される「音楽療法」の最前線! 子どもたちへの多彩なアプローチについて徹底取材!』

療育にも活用される「音楽療法」の最前線! 子どもたちへの多彩なアプローチについて徹底取材!

この先進的な取り組みについて、詳しくご紹介していこうと思います。


1. 放課後等デイサービスや特別支援学校での音楽療法の取り組み

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Upload By 林真紀

まず最初に取材したのは、兵庫県の特別支援学校や放課後等デイサービスなどで音楽療法のセッションを担当されている音楽療法士の、松﨑聡子さんです。

兵庫県では、阪神淡路大震災後、県民の心のケアに音楽が有効であるということから、震災から4年後の1999年に県独自の音楽療法士養成講座をスタートさせました。そして兵庫県知事から認定を受けた第一期生が中心となり、2002年に「兵庫県音楽療法士会」が発足。現在では、約250名の会員が音楽療法の普及・発展を目指して活動を行っています。

2011年に発生した東日本大震災でも、復興支援活動として、被災地支援活動、県内避難者支援活動を行ったそうです。

http://hmta2.net/01aboutus.html
兵庫県音楽療法士会

多方面で活躍する音楽療法士ですが、残念ながら国家資格ではないため、医療現場や教育現場に入っていくことは、現状ではなかなか難しいといいます。そのような背景から、松﨑さんをはじめ多くの音楽療法士は放課後等デイサービスでのセッションを行うことが多いそうです。


松﨑さんは定期的に放課後等デイサービスや特別支援学校でセッションの時間を持ち、楽器や音楽を使って、発達障害のある子どもの社会性を伸ばす療育に取り組んでいます。

「音楽は、発達障害児の療育に用いる上で数々の優れた面がある」、と松﨑さんは言います。

「音楽」は「言葉」と異なり、「感じるもの」という側面が大きく、子どもの心にダイレクトに訴えかけることができます。

また、
「始めと終わりがはっきりしているため見通しが立てやすい」
「繰り返しがある」
等、自閉傾向の強い子どもが好む構造になっているのも特徴です。
その他にも、楽器を使うことにより、子どもは五感を刺激され、感覚統合訓練の役割も果たしてくれるとのことです。

また、何よりも大切なのは、音楽を通して、セラピストと子どもがコミュニケーションを取ることです。これこそが、音楽療法のなかで一番大切な部分であると言っても過言ではありません。

音楽療法士のピアノに合わせて楽器を鳴らす、音楽療法士と順番に楽器を鳴らす、出来たら音楽療法士とハイタッチをする…子どもたちは、このように音楽を通してコミュニケーションを学び、社会性を獲得していくのです。

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