2017年9月7日 18:30
ADD(注意欠陥障害)とは?症状やADHDとの関係性、ADDの特性ならではの治療法をご紹介します!
と診断されることになるのです。
前述した通り、不注意や衝動性は子どもには一般的な特徴であると言えます。そのため子どもに不注意や衝動性が見られる場合は不注意優勢型ADHDと診断を下すことが難しく、他の発達障害や一時的な発達の遅れを視野に入れながら時間をかけて観察する必要があります。
診断名がつかない、また、診断名が以前と違う場合でも、本人がどんな場面や行動に不自由を感じているのかを知り、症状に合った対処法を探してみましょう。
「不注意優勢型ADHD」(旧ADD)の症状
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161004812
かつてADDと呼ばれていた症状がある場合、現在ではADHDの不注意優勢型として診断されますが、ここでは具体的にはどのような症状が見られるのかご紹介します。
不注意優勢型ADHDの主な症状として不注意と衝動性が挙げられます。これらの症状は一見誰にでも起こりうるように思えますが、日常生活に大きな支障をきたすほどの度合いになることをいいます。
不注意とは注意力が弱く、一定時間集中している状態を保つことが苦手なことです。
また、注意力が弱いために物忘れの多さも見られます。
・よく物を失くす
・整理整頓ができない
・周囲に気が散って集中できない
・細かいところまで注意が向かない
・いつもボーっとしている
これらの症状は脳の前頭前野の働きが関係しています。前頭前野とは、外から入ってきた情報を整理し、保存し、活用する役割があります。不注意の症状がある人は前頭前野の働きが弱いために、言われたことを記憶しておくことが苦手になってしまうのです。
衝動性がある場合には、自分の感情や欲求をコントロールできないという症状がみられます。感情や発言、行動を我慢することが難しいため、周りの人に突発的だという印象を与え、困らせてしまうことがあるのです。
・思いついたことをすぐ話してしまう
・順番を待つことが苦手
・優先順位が付けることが苦手
・すぐにかっとなってしまう
また、喜怒哀楽が激しく、出来事が自分の思い通りにいかないと癇癪(かんしゃく)を起こしてしまうこともあります。このような感情的な行動から、集団の中で孤立してしまう可能性もあります。
ADHDの症状は脳の働きが上手に機能しないために起こるものであり、わざとやっているわけでも、本人の単なる努力不足と言うわけでもありません。