ひきこもりとは?原因、相談先、支援など解決の道筋は?不登校、精神疾患や発達障害との関わりも解説します
「働きたくないから」ひきこもっているのではありません。むしろ「ひきこもりをやめたいのにできない」と悩み、家族に対しても申し訳なさや引け目を感じています。
・本人が安心してひきこもれる環境をつくる
ゲームをずっとしている、散らかった部屋で昼夜逆転の生活をしているといった子どもの「だらしない生活」の様子は、親からすると不愉快で、注意してやめさせたい状況です。
ですが「家から出す」ために叱りつけたり無理やり学校や職場に連れ出したりすることは、逆効果になることがあります。本人にとって、家の中での家族とのつながりさえなくなると、社会とのつながりが完全に断絶されることになるのです。
家族との対立や口論などが続くと、家族とさえ話せない孤立した状況を生み出します。昼夜逆転の生活も、家族と顔を合わせたくないという理由から引き起こされる場合もあります。
まずは家を居心地の良い、安全にひきこもれる環境にすることが、ひきこもりの初期の段階では重要なサポートとなります。
「家が居心地がよすぎると、いっそうひきこもるのではないか」と家族は不安になりますが、本人は十分に苦しみ、抜け出したいと葛藤しています。家族はそれ以上のストレスを与えないようにし、信頼関係をもって支えるようにしたいものです。
・金銭面での支え方
お小遣いを要求する場合も、家族としてはなかなか受け入れがたい状況かもしれません。ですが、お店に行って買い物をすることも社会参加の一つです。子どもがお金を使う機会を持たせることは、外とのつながりを保つためにも重要です。
お小遣いを渡すと際限なく要求するのではないか、特に大人の場合、ギャンブルなどにつぎ込むのではないかと心配する親御さんもいます。お小遣いを渡す場合、以下のようにルールを決めることが重要です。
・お小遣いは、十分に与える
・金額は必ず、一定にする
・その額については、本人と相談して決める
斎藤環/著『ひきこもり救出マニュアル』(2002年,PHP研究所/刊)p.372より引用
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また、お小遣いの使途については、本人に任せ、家族は口出ししないようにします。
・ストレスを抱えこまない
ひきこもりの原因は親や家族のせいではありません。ですが、なんとか解決したいと奔走したり、子育ての仕方が悪かったのではと悩んだり、ひきこもりは家族にとって大きなストレスとなります。