楽譜の読めないピアニスト。その姿を見て気づいた息子の困難と「好き」の大切さ。
あっさりと楽譜を読める人には信じられない世界だと思いますが、彼女がそこまでして楽譜を自分のものにする原動力は、やはり「ピアノが好き」だということなのだと思うのです。
発達障害のある子どもたちが、一般の子どもたちに比べて出来ないことが多かったり、出来たとしても時間がかかったりすることがよくあります。そうしている間に自己肯定感が下がり、自分を責めたり無気力になってしまうこともあるかもしれません。
特性や個性を認めてあげて、長所を伸ばしてあげるために、私たち親に何が出来るのか。それを考えていくと、やはり「好き」と思えることを増やしてあげることだと思うのです。
たとえそれが親の意向に沿わないことであっても、虫なら虫、戦隊モノなら戦隊モノにどっぷりはまる時間を作ってあげることで、図鑑から知識を得る方法、インターネットを検索する方法を覚え、さらにそこで見かけた新しい物にまた興味を持つかもしれません。
少しずつ世界を広げて「好き」を増やす環境を整えてあげることが、家庭でできるとても大切なことではないでしょうか。
好きなものを否定されない、困っていることを責められずに次の方法を教えてもらえる。
そんな子どもにとって安心できる家庭作り。頭ではわかっていても私自身なかなか難しいのですが、それでもあきらめず、日々意識して子どもたちに接していきたいと思います。
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