2017年8月31日 19:00
ずば抜けた才能ってホントに幸せ?サヴァン症候群の家族が教えてくれたこと
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長男にもそんな才能があればいいのにな…
そんなことを思いながら「羨ましい能力ですね」と言いました。
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女性は首を振りながら「《2006年3月、お母さんが僕を大声で叱った。とても恐かった》とかね、小さな頃のことでも全部覚えてて、今さら泣き出すのよ」とため息をつきました。
「初めて家族で泊まったホテルのどこに何があった、窓の下には自動販売機があった。正確に覚えているの。こういう楽しい時のことだけ、記憶してくれればいいのに」そう女性は言うと、淋しそうに笑いました。
この言葉がとても切なく響きました。
母親は子どもに対して、いつも菩薩のような笑顔でいるわけにはいきません。時には鬼のような形相で叱りつけなくてはならない場面も出てきます。
でもたいていの子どもは、その瞬間母親を恐いと思っても記憶は次第に薄れていき、新しい記憶が上書きされていくのでしょう。
けれど、母親の怒った顔がいつまでも脳裏に焼きついて離れないとしたら――私は同じ母として、安易に羨ましいと言ったことに対して、何か申し訳ないような気持ちになってしまいました。
サヴァン症候群だからこその生きづらさ
この時の出来事が強烈に印象に残ったこともあり、私は「サヴァン症候群」について調べてみました。
やはりあの女性が言っていた通り、サヴァン症候群であるがゆえの生きづらさが明確に記されており、改めて当事者がいかに大変であるかを知ることができました。
その記事の中で印象的だった一文があります。
私自身が漠然と思い描いていた、サヴァン症候群に関する認識ががらりと変わりました。詳しくはそちらを読んでいただければと思いますが、その記事の中の一文を引用させていただきますね。
世間で天才と呼ばれる人であっても、一人の人間であるという、一見あたりまえのことを忘れないようにしたり、サヴァン症候群は多様性に富んでいることを理解したりすることが大切なのかもしれません。
https://h-navi.jp/column/article/105
ずば抜けた才能があってもなくても、君が楽しく生きてくれたらそれでいいんだよ
ずば抜けた能力を持っていてほしい、そしてその能力が仕事として活かされるならこの子は幸せになれる――発達障害があればなおさら、親はわが子の才能探しをしたくなるかもしれません。