共同注意とは?アイコンタクト・指さしと子どもの発達の関係、自閉症との関連、発達を促す工夫をご紹介!
さらに発達が進んでいくと、いつも育ててくれる養育者を見分けることができるようになります。これが人見知りです。
・「わたし」と「この物」の関係
徐々に子どもは、興味の範囲を広げていきます。人と関係を結んでいくのとはまた別に、「物」との間に関係を結んでいくようになります。
例えば、
・おもちゃに手をのばす
・ガラガラを振って音を楽しむ
・つかんでいた物をわざと落とす
などです。
これらの「わたし」と「あなた」という「人と人」の関係、「わたし」と「この物」という「人と物」関係のことを専門用語で「二項関係」といいます。
二項関係は、共同注意が成立するために必要な発達的な土台となります。
・「わたし」と「あなた」と、そして「もうひとつ」
人との間、そして物との間で二項関係を結ぶことのできるようになった子どもはやがて、二つを統合させることができるようになります。
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やがて子どもは、他の人が自分以外の対象を見ているとき、その視線の先を追っていくようになります。
例えば、大人と子どもの前にバナナがある光景を考えてみましょう。子どもがふと見上げて目に入った大人が、自分とは違う空間に目線をやっているようだと、顔を見て気が付いたとしましょう。大人はバナナの方向を見ているとします。
すると、子どもは大人が見るのと同じようにバナナを見るのです。これが共同注意が成立した状態です。
二項関係しかできない発達の段階では、大人が別の方向に目線をやっているとしても、その目線の先のバナナを見ることはありません。
ここには、バナナを中心として、「大人」「子ども」「バナナ」という三角形ができます。
大人の目と子どもの目が、同じバナナに注目している状態です。これを「三項関係」といい、子どもが発達しているかどうかを見るときの大切なパラメーターとされています。
共同注意の発達のステップと種類について
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10158006470
共同注意の成立は、言葉や社会性を発達させていくための通過点であることをお伝えしました。
その通過点の中にもさまざまなステップが存在しています。共同注意には、大きく分けて4つのステップがあります。
他者の注意を感じ取って、その注意の方向を自分も追いかけることです。