2017年12月22日 16:30
自閉症スペクトラムを理解するための新たなアプローチ!最新の脳波技術を用いた研究結果とは
ということだけでも、脳に負荷がかかっていることが分かったのです。
これらのことから、研究報告では次のように記述されています。
上記の結果から、自閉スペクトラム症者では、単純なコミュニケーションに含まれる他者のイレギュラーなリズムに適応することに負荷がかかっていること、しかもこれにはこだわり傾向が関係していることが、実験と臨床の両面から発見されました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/documents/171108_1/01.pdf
また、この考え方により、「コミュニケーションの困難さ」と「こだわり傾向」の強さは、他人のリズムに合わせることの難しさから起因するものとして統合的に説明できると、研究では示唆されています。
自閉症スペクトラム障害の子どもの毎日を想像してみる
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161018927
このことを知ってから私は、息子がくたびれて帰ってきて、家に帰って不機嫌だったりすることも、私は少し優しい気持ちで眺めることができるようになりました。
大勢の誰かにとっては「ただリズムを合わせるだけのこと」が、脳に大きな負担をかけていること。さらにそれが変則的なリズムであればあるほどストレスが大きい。
良く考えてみれば、人とのコミュニケーションは変則的なことだらけです。
相手の話に頷くタイミング一つとっても、「一定ではないリズム」です。
さらにこれに、相手の話を聞いて適切な答えを言ったり、笑ったりといった「超変則的なリズム」が加わるのです。
自閉症スペクトラム障害のある人たちにとって、「一定ではないリズム」の集合である対人コミュニケーションが、いかに難易度の高いことであるかが、より想像しやしすくなりました。
学校生活や社会生活は「リズムを合わせる」ことだらけです。他者の行動に合わせて1日行動すると、恐らく自閉症スペクトラム障害の人たちの脳には大きな負荷がかかっているのでしょう。
言うなれば、毎日が大荒れの大航海。
そう思うと、家に帰ってきた息子を、まずは褒めてあげたくなるのです。
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