2017年12月8日 14:00
ADHD治療薬インチュニブ(グアンファシン)の効果や副作用は?ストラテラ、コンサータとの違いも解説
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インチュニブとコンサータ、ストラテラとの違い
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10387003123
ここまで、インチュニブの基本的な情報を紹介してきました。この章では、インチュニブ発売前からADHDの治療薬として使われてきたコンサータ、ストラテラとの違いを説明します。
脳内のドーパミンやノルアドレナリンが少ないとADHDの症状が出ると考えられていますが、インチュニブは、後シナプス(情報を受け取る側)に作用し、受け取った情報が流れ出ないように栓をする働きを助けます。
一方、ストラテラとコンサータは、前シナプス(情報を送信する側)の働きを助け、前シナプスにこれらの神経伝達物質が再取り込みされてしまうことを防ぐ作用などがあります。
つまり、従来のコンサータとストラテラは情報の送信を助け、インチュニブは受信を助けるという違いがあるのです。それぞれの薬は効き方や副作用が異なります。下の表を参考にしてみてください。
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これらの中でどの薬を処方するかは、本人の体質や症状、置かれた環境を総合的に判断して、最適な薬を医師が決めます。
なお、一つの薬で効果がみられない場合でも、他の薬で効果がみられる場合もあります。ストラテラの解説記事で詳しく紹介しているのでご参照ください。
まとめ
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272005080
インチュニブは、小児用のADHD治療薬の一つです。脳の情報処理を助け、多動性・不注意・衝動性の症状改善に効果があります。
信号を送る側の神経伝達物質に作用していたストラテラ、コンサータとは違う作用機序をとるために、今までの薬物治療で効果を感じられなかった人の選択肢が広がることが期待されています。
治療薬の選択肢が広がってきた一方で、薬物治療というのはあくまでも困りごとを解決するための一要素にすぎないということを忘れないでください。
本人が自分の力で生きていくスキルを獲得する過程での補助的な役割として治療薬を利用しながら、適切な環境設定やSSTなどの取り組みも並行して行うとよいでしょう。
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参考:『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版 』(ADHDの診断・治療指針に関する研究会 齊藤万比古編/株式会社じほう)