無駄は許されない?「苦難を糧に」を強いた日々を脱して。障害は人と社会の間にあるのだから――私が発信し続ける理由
「自分最高!」と思えなければダメ? 私が思う「自己肯定感」とは
さて、前回紹介した『LITALICO仕事ナビ』の記事だが、実はタイトルを見て一瞬固まった。なぜなら私は自己肯定ができているつもりだからだ。
「自分には特別な才能などない」と自覚することは、「自己肯定感低め」という判断につながってしまうのか。いや、それは自己肯定感ではなく、相対的な「自己評価」の間違いではなかろうか。なんにせよ私は、「特別な才能などない」自分を受け入れている。
しかし、文面はほぼ初稿のままであるし、タイトルには「ターゲットに届きやすいように」という意図があるのだろうし、「自己肯定感低め」が私を指していると断定はできないため、異論は述べなかった(おそらく、「自己肯定感低め」とされる人がターゲットになりそうな文章であるからあのようなタイトルになったと私は解釈しており、不満はない)。
https://snabi.jp/article/182
「自分には才能なんてない」自己肯定感低め人間に贈る”イカダ下り”型キャリア形成のススメ
タイトルの件はさておき、「私はすごい!素晴らしい!天才!」という万能感があってこそ「自己肯定感が高い」と判断される風潮に、私は疑問を抱いてきた。「私はすごい!素晴らしい!」と賞賛できることこそが肯定ならば、「すごくないし素晴らしくもない、天才とも思えない自分」がチラついた途端、自己否定に繋がってしまわないだろうか。
それが私の杞憂であったとしても、「自己肯定感は万能感に裏づけされるもの」というのは、どうにも納得がいかない。
ここで「自己」と「肯定」、そして「賞賛」、それぞれの言葉の意味を調べてみよう。
じ‐こ【自己】[名]
1 おのれ。自分。自身。
2 自我。
『新選国語辞典[第六版]』(小学館)
https://www.amazon.co.jp/dp/4095014083/
こう‐てい【肯定】[名](他サ)
1 そうだと認めること。⇔否定。
『新選国語辞典第六版』(小学館)
https://www.amazon.co.jp/dp/4095014083/
しょう‐さん【賞賛・称賛】[名]賞×讃・称×讃(他サ)
ほめたたえること。
『新選国語辞典第六版』(小学館)
https://www.amazon.co.jp/dp/4095014083/
この言葉どおりに捉えると、「自己肯定」