2020年3月26日 12:00
子どもが不登校。進学や就職のことで不安になるけれど…睡眠障害の中1娘に聞いた『将来の夢』にハッとして
何って決めてないけど、やるからにはすっげーってみんなが言ってくれるようになりたい!あと料理も自分で作れるようになりたい!」と言うではないですか!意外と具体的な内容が出てきたのです。
一般的には、子どもが絵描きになりたいとか歌い手さんになりたいと言ったら、夢みたいなことを…と思うかもしれません。例えば高校3年生になった子どもが「アニメが好きだから声優の専門学校に行く」と職業について深く調べもせず急に言い出したら、正直不安しかないでしょう。
しかし、いっちゃんは、物心つく前の本当に小さいころから、"努力"とは意識もせず、ずっと絵を描いたり、曲をつくったり、ピアノを演奏したり…「創り表現すること」を続けてきたのです。そのため、私はいっちゃんの言葉を聞いて「確かに!そのままでいい!」と思いました。
Upload By 寺島ヒロ
学校以外での「名前のない学び」も大切に見守ること
13歳になった今のいっちゃんは、描画ソフトで絵を描くことはもちろん、MMDという有名なコンピュータアニメーションを作成するCGソフトを使って3Dキャラクターの改変モデルをつくったり(さすがに丸ごとはまだつくれない)、AviUtlというソフトで動画編集をしたりしています。ボイストレーニングや演技の勉強も続けていて、中学校にこそ行っていませんが、しっかり学んでいる様子が見て取れます。
Upload By 寺島ヒロ
とはいえ、学校で数学も物理も学んでいないので、動画制作はしばしばカン頼みです。もし誰かと一緒に協力してつくるとなると、基礎教養や共通言語がないので相当苦労することでしょう。でも、今そのことを心配して「同級生のみんながやっていること」を無理やりやらせても効率は良くないような気がします。
本人が必要だと思い知ってから学んでも、きっと遅くはないはずです。
おそらく、いっちゃんのような子どもにとっては、高校や、会社のような「名前のあるもの」は、そういう毎日の学びと創作の延長線上にたまたまあるものなのでしょう。「名前のないこと」をやっている子どもを見守る力が、親には求められているのかもしれません。
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