Nintendo Switch(TM)にディスレクシアの子ども向けゲームが登場!やみくもに頑張るのではなく、楽しく学べる学習法――小児科医・平岩幹男先生が贈る『読むトレGO!』
では、ディスレクシアの診断(DSM-5thに基づく)を受けた児童10名程度を対象にした実証実験を、2回に渡り実施しています。4週間の実験用ソフトを活用したトレーニングを通して、なんと全ての児童の読みのスピードが向上し、2/3の児童は20%以上向上の数値が出ているんです。※2
ーー確かな結果が出ているのですね。この「読むトレGO!」ですが、そもそも何故つくろうと思われたのですか?
脇坂さん:私たちは教育×ITに特化した開発を行っているのですが、当社の役員の息子さんが自閉症ということがあり、以前から発達障害分野は身近に感じていたんです。
私たちのIT開発力を、発達障害、ディスレクシアの分野に活かせないか?という相談を、平岩先生と始めたのが開発のきっかけでしたね。
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ーーそして平岩先生を中心に開発される中で、特にどのような点に気をつけながら進めたか教えてください。
脇坂さん:やはり全ては子どもたちの反応を大切にすることですね。ディスレクシア診断のお子さん、そうでないお子さんにソフトを利用いただき、本当に多数の意見を頂戴しました。
その中で先ほどの実証実験の結果も得ることができたので、それを自信に変えながら開発を進めていくことができたと思います。
開発途中でご協力いただいた皆さまに、とても感謝しております。
ーーゲーム機という形を選ばれたのには、何か理由があったんでしょうか?
脇坂さん:企画初期段階、「教科書を見ただけで泣き出す子もいるんだよ…」と平岩先生から言われた言葉がずーっと頭にこびりついていて。最終的にNintendo Switch用アプリとして開発することにしました。Switchなら、ジョイコンで剣を振り漢字の勉強ができる。こんな無駄な動作を入れ込むことが出来るのが良いことですね。ゲームは無駄の集まりとも言うことができますし、それがお子さんにとっての楽しさに繋がっていきます。コンセプトは机に座らない=勉強っぽくない学習ですね。
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ーーその他にもご家庭で「読む力」を育むために出来るトレーニングはありますか?
脇坂さん:読みの学び直しのトレーニングブックもあるので、それを活用してご家庭で力を伸ばすこともできます。「読むトレGO!」の共同研究を頂いた平岩先生は、今年の6月に書籍版の「読むトレGO!(合同出版)」