特別支援学校高等部卒業後の進路の選択肢とは。発達障害がある子の進学、就職、働き方まで解説します
発達障害がある子の高校卒業後の進路の選択肢
発達障害がある、軽度~中度知的障害のある子どもが特別支援学校高等部を卒業したあとは、大学進学あるいは就職を選ぶことになります。どのような選択肢の幅があるのでしょうか。
制度上は特別支援学校高等部卒業で大学入学資格は得られます。
しかし、特に知的障害高等特別支援学校、知的障害特別支援学校高等部の場合は自立活動なども多いため、志望する大学側が定めた科目の単位を取得していないと受験自体ができない場合があります。したがって、入学時点から大学進学に合わせた教育課程を個別に編成してもらえるかどうかを学校側と話し合っておく必要があります。
卒業後進学を考えている場合は入学前に事前に卒業までに取得できる単位数などの確認をしておく必要があります。
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/02/21/1399950_23_1.pdf
平成30年度新特別支援学校高等部学習指導要領等説明会における文部科学省説明資料
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/tokushi/1284551.htm
学習指導要領「生きる力」
障害のある人の就職先は、基本的に
・一般就労…一般雇用か障害者雇用
・福祉的就労…いわゆる業所で働く。就労継続支援A型と就労継続支援B型がある。
となります。
一般就労と福祉的就労では、収入にも大きな違いがあります。
手帳を取得しての一般就労の場合にはどのように給与が変わるのかが企業の判断によるので注意が必要です。特別支援学校卒業が「高卒」にあたるのか「中卒」にあたるのかは企業によって判断が異なっているのが現状です。また、障害の種類によっても違ってくる場合があるので、就労前に確認することが重要です。
障害のある人が就職を目指すにあたって受けられる福祉サービスを利用することもできます。働くためのさまざまなスキルを身につけたり就職活動の支援などを行う就労移行支援や、就職後も長く続けるための就労定着支援などの教育訓練機関があります。
また、自立訓練(生活訓練)事業と就労移行支援事業を組み合わせた4年制の福祉型カレッジなどもあります。