子育て情報『いじめは発達障害のせいだけじゃない?小学校時代に感じた家族への違和感。うちって、もしかして「変な家」?』

2021年8月22日 14:15

いじめは発達障害のせいだけじゃない?小学校時代に感じた家族への違和感。うちって、もしかして「変な家」?

私がいじめを受けたことは周囲から浮きがちな自分自身の言動にも原因があると思います。でも、家族の言動が「あの家は変な家」「あの子と仲良くすると危ない」と周りの保護者に思わせ、それがその子どもたちに伝わっていじめ的な空気の醸成にもつながったのではないかと今は思います。

悪いことに、私の家族の誰一人として、私の受けるいじめを悪化させる方向には作用しても、軽減させる方向には動くことがなかった。それが、私がいじめに苦しみ続けた理由の大きな一つなのではと思います。


今、夫と「機能不全ではない家庭」を築いて

孤独な中でいじめに耐え続けた私がギリギリ壊れないでいられたのは、祖父の存在があったからです。

祖父は、家族の中で唯一、私を無条件に愛してくれる存在でした。おとなしい人で、彼がいじめ自体をどうこうすることはできませんでしたが、私が泣いていればよしよしと抱きしめてくれ、いつまでも遊びにつきあってくれ、好きなお菓子をいくらでも与えてくれ、私を膝に乗せて一緒にテレビの時代劇を見てくれた彼は、私のかけがえのない安全基地だったのです。

ただ、その祖父も私が小6のときに亡くなってしまいます。
家族内に頼れる存在がなくなってしまった私は、次第にはっきりした二次障害に苦しむようになっていきました。

ティーンから20代を重い心身症状に苦しんだ挙句、母との生活に限界を感じて31歳でいまの夫のところに身を寄せた私は、いま初めて「安心できる家庭」を味わいながら暮らしています。

夫はつらいときもそうでないときも、どんなときも笑顔で抱きしめてくれます。私が参っているときは、彼は照れながらも、私が大切な存在であり、信頼し合える家族であること、生涯一緒に暮らしていこうねということを伝えてくれます。私の好きなお菓子を買ってきてくれたり、優しい味の汁物を作ってくれたりもして、私はそれで心から安堵するのです。

夫は私にとって、祖父がくれたような無条件で精一杯の愛をくれる人。その愛に支えられて、私は今日も生きていこうと思えるのです。執筆/宇樹義子

(監修:井上先生より)
子どもの成長や適応にとって家族の果たす役割は大きいものです。
しかし子どもにとってよりどころとなる親や家族もさまざまな困難を抱えておられる場合があります。宇樹さんの回想のように、子どもは抗おうにも困難な場合があります。親以外の方にもヘルプを出せる環境をぜひ作ってあげてほしいと思います。

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