2021年11月4日 06:15
衝動性の高いASD息子。「ついやっちゃった」に親はどこまで介入すべき?薬の調整以外でできることは?ーー児童精神科医 三木先生に聞いてみた!
理屈では分かっているけど「ついやっちゃった」…!?
Upload By 丸山さとこ
いろいろな経験から成長していく子どもの姿は、ときにもどかしくも嬉しいものです。児童精神科医の三木先生にお話をうかがっていく中で、経験から学習していくためには「問いを立てる力」や「振り返り」が大事なのだということを学んでいきました。
以前のコラムでは、三木先生から「丁寧に構造化してフィードバックしていけば理解ができるお子さんのようなので、それは凄くよかったですよね」とあたたかいコメントをいただいた息子のコウですが、構造化やフィードバックを行うにあたって衝動性の高さが壁になりやすい現状があります。
理屈では理解していることでも「ついやっちゃった」「何となく」と衝動性で動いてしまうことが多く、振り返りをするときは「分かんない…気がついたらこうなってた…」と言って考えが止まってしまうこともしばしばです。
今回は、そんなコウの衝動性の高さに対してどう捉え、どう対処していったらいいのかを三木先生にうかがいました。
丸山(以下、――)理解できたとしても衝動性に負けるというパターンがあって、今のところ「失敗させずに成功例を数多く積ませる」というのが効果的なようです。息子には「旨味を得たければ、手っ取り早く解決しようとせずに正攻法でいった方がいいよ」と伝えてはいるのですが、『面倒だから』『その方が手っ取り早いから』という気持ちの方が強く出るようです。
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――例えば…子どもが親の目を盗んで(ルールを守らずに)ゲームをすること自体は珍しくもないことだと思いますが、それはバレない算段があるからできることですね? アプリでゲーム機の使用状況が分かるわが家では「親に隠れてこっそりと」は成立しませんし、息子もそのことは分かっているので我に返ったときは後悔しますが、喉元過ぎれば…という状態が長く続きました。
息子が「今日は調子がいいから(衝動的な行動を)我慢できそう!」と言う日はリビングにゲーム機を置いて、息子が「今日リビングにあったけど触らなかったよ!」と自慢をしてくるのを「約束守れたね」と褒める…ということを、少しずつ引き延ばしていって。今はリビングにゲーム機があっても勝手に触らないことがほとんどですが、たまに無断使用はありますし、約束の時間を過ぎることもあります。