2022年7月26日 14:15
発達障害や基礎疾患がある子の虫歯「6つの原因」と「歯磨き・虫歯予防のポイント」を解説【専門家監修】
ただし、たくさんとると骨への影響があるため、使用には制限があります。厚生労働省では、フッ化物の含有量を6~14歳までの子どもには1000ppm、3~5歳までは500ppmの歯磨き剤の使用を推奨しています。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-007.html
参考:フッ化物配合歯磨剤|e-ヘルスネット 厚生労働省
発達障害がある子どもの場合の口腔ケア
歯のケアが必要なことは分かっているけれど、どうしてもうまく歯磨きができない、という場合があります。
発達障害のある子どもの場合、特性などにより、食生活が乱れたり、歯磨きがうまくできなかったりして、虫歯になってしまうこともあります。
自閉スペクトラム症の特性から、こだわりが強いために極端な食べ物の好き嫌い(偏食)があったり、パニックをなだめるためにお菓子やジュースなどを頻繁に与えてしまったりという場合もあるのではないでしょうか。
ADHDがある場合は、歯磨きの間じっとしていられなかったり、歯磨きをすること自体を忘れてしまったり。手先の不器用さやボディイメージの弱さがあると、自分ではうまく磨けないということもあります。
また、感覚過敏があると、口や顔を触られることを嫌がって歯磨きするのが難しいということもあります。
歯磨きの時間がバトルになってしまい、そのことを考えるだけで憂うつ、という保護者の方も少なくありません。
こうした特性がある場合は、後述する脱感作(だつかんさ)などの方法をはじめ、子どもがいやがらない歯磨きの工夫を試してみてください。また、かかりつけの歯科医ともよく相談してみることも大切です。
基礎疾患がある子どもの場合の口腔ケア
低出生体重児や先天性の心疾患、脳性麻痺、重症心身障害などがある子どもの場合には、体質や特性、生活環境によって虫歯ができやすいことを知っておきましょう。上記のような虫歯予防を守っても虫歯ができてしまう、あるいは歯磨きをしようと思ってもできない、という場合があります。
低出生体重児や先天性の心疾患、脳性麻痺、重症心身障害などがある子どもの場合、歯の表面のエナメル質など歯の質が弱い場合があります。また、基礎疾患などで服薬をしていると薬剤の影響で歯肉増殖や唾液分泌低下などが起こることで虫歯になりやすいともいわれています。