2022年7月22日 06:15
「二次障害にならないように」の呪い。その言葉に囚われ、気づけば親子で二次障害の中に…?怯えからの卒業宣言
Upload By ウチノコ
執筆/ウチノコ
(監修:初川先生より)
「二次障害にならないように」という言葉がウチノコさんにとっては重くのしかかる言葉と感じられることのシェアをありがとうございます。
二次障害にならないように、悪い子にならないように、不登校にならないように、引きこもりにならないように…世の中にはこうした良かれと思っての言葉、留意しておく観点としての言葉はたくさんありますね。ただ、「○○しないように(○○にならないように)」という目標はあまり上手な目標設定ではありません。どうしたら○○にならないか、という方法が確立していないこともあり、ただただ委縮してしまうリスクの方が高いだろうと感じます。
○○にならないようにと委縮して、必要以上に厳しいまなざしでお子さんのことを見てしまったり、ご自身を律したり、そうした展開に陥りやすい気がします。そういった意味で、「幸せに生きていくために」という目標は、あるかかわりや出来事を振り返る際に、それは幸せに近づくかどうかを体感で確かめながらやっていける視点のように感じます。
二次障害の予防に関して言えば、環境に子どもの側を合わせて無理させすぎることを防ぐということが大きなポイントとしてあるでしょう。
そもそも二次障害の前にある発達障害も、環境との兼ね合いで問題行動や本人・周囲の困り感が出てくるという側面も大きいですね。お子さん本人に無理を強いると、二次的に問題が現れるということです。そういう意味で、ウチノコさんがむっくんとともに、もがきながら適切なかかわりを模索されたり、環境調整されたり、それ以前に発達障害というものを学んだりすることは、まさに二次障害の予防的な手立てといえます。
用意された環境に適応して生きていくことがすんなりできる人もいるのでしょうが、工夫や配慮がないとなかなか適応できないから、あるいはウチノコさんの言葉でいうところの「幸せに生きていく」ために、環境やかかわりと、お子さんのありようとのすり合わせをしていくことはどうしても模索的・探索的になります。そうした日々の模索・探索の中で、これでいいのか、無理させないようにとはいえ、もう少しできることはあるのではないか…など悩むこともあると思います。適宜、心理や教育、あるいは医療の専門家などにご相談しながら、保護者の方が「よし、これで大丈夫」と思いながらやっていけるといいなぁと思います。
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