2022年7月23日 06:15
手に血が…これって自傷行為?ASD息子が「りふじんだ!」と小学校の鉄の扉をひたすら殴る理由
Upload By 寺島ヒロ
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私の対応の仕方が正解だったのか、どうなのかは分かりません。
一応、鉄扉を殴るようなことは、ここ数年はやっていないようです。
執筆/寺島ヒロ
(監修:初川先生より)
大きくなってから、強い怒りを感じた際の自分自身の気持ちや、その気持ちの対処法としての行動の意味を語ることが出来ていることに、まずはすごいなぁと感心しました。頭や心の中は怒りでいっぱいだけれど、自分の体がそうした行動を取れていないこととの間に不協和があり、そこを一致させようとしていたのかなと感じました。ある程度その怒りを外に表出することができると収まる面もあったのかもしれませんね。
さて、その当時に一体どのように対応していたらよかったかということですが、私は寺島さんの関わりは家庭での対応としてよかったように感じます。うろうろしたり、物に当たっていたりするときは、おそらくやや興奮状態にあると思うので、そこでそのきっかけとなる出来事や気持ちを言語化させても、場合によっては火に油を注ぐような関わりになったり、強制的にその火を鎮火させてしまったり(よくある対応でいうと「怒るんじゃないの!」とたしなめてしまう場合もありますね)ということが考えられます。いったん自室でドタバタしたとしても、落ち着いてリビングに出てきたときにこそ、話をしようとすること、とても理に適っています。
そして、無理に語らせないことも大事です。自室でそれなりに自分の中で怒りを収めたと思っていても、もし火がくすぶっていたら、再炎上してしまい、本人がまたも不快な気持ちに見舞われることになります。話せるときに話してもらう、話したいと思ったときに話してもらうのはとても良いです。話してくれた際には、何であれ、話してくれたことを褒めたり、自分で頑張ってその怒りを収めようとしたことを労ったりすることが大切です。とても落ち着いている場合には、「どうしてたらよかったかな?」「今度似たようなことあったら、どうする?」も一緒に考えておけるといいかもしれません(が、お子さんの年齢や状態にもよります)。話すことが上手にできない場合には、5W1Hのように、説明の仕方のコツを事前に紙に書いておき、そのコツに従って話してもらうなど工夫をしておくのもよいかもしれません。また、怒りのような「気持ちについての語り」