子育て情報『発達障害がある子どもの歯科治療、事前に気をつけるポイントは?歯医者で行う予防や治療、障害者歯科についても解説【専門家監修】』

2022年12月24日 14:15

発達障害がある子どもの歯科治療、事前に気をつけるポイントは?歯医者で行う予防や治療、障害者歯科についても解説【専門家監修】

患者さんの障害について保護者からの情報を聞き、どう接したらいいかの情報をもって、相互理解を基本にして治療にあたってくれます。

たとえば知的な遅れがある場合には、ことばで説明するだけでなく、絵や写真、絵カードなどを使って説明をしたり、予想がつかないことを嫌う場合には、治療に使う器具や部屋についての説明を丁寧にしてくれたりします。

感覚過敏のある子どもで顔に触られること自体をいやがる場合には、いきなり治療を始めるのではなく、少しずつ体に触れるようにして慣れていくような方法(脱感作)をとるといった、ノウハウも障害者歯科にはあります。また、イヤーマフの準備があったり、患者さんの敏感さがどこにあるのかを、保護者からも聞き取ったりして治療に進みます。

いつもと異なる状況や周囲の大きな音などが苦手な子どもには、個室を使用するなどいつも同じ環境になるような配慮があったり、歯科衛生士も同じ人が立ち会うなど、できる限る同じ環境での治療ができるような配慮があります。

治療のときの姿勢に制限がある場合には、補助器具を使うことのほか、暴れてしまうなどで十分な協力が得られない場合には鎮静剤などを使用することや、場合によっては全身麻酔で治療を行うこともあります。

歯と口の中の健康ケアは、悪いところができてしまったら取り除く、ということではなく、普段の生活の中で虫歯や歯周病にならないようにケアしていくために、家庭での予防が大切です。ただ、発達障害がある場合などには、こだわりが強いことや、食習慣の問題から、家庭での対策をどうしていいかが分からないこともあるでしょう。


障害者歯科では、治療をする際に必要な障害についての知識や情報だけでなく、普段の生活についても障害のある患者さんに特化した口腔ケアの指導もします。それは歯磨き以外にも、虫歯になりにくい食べ物の形状、食べさせ方、食事のリズムについて、食べるときの姿勢についてなど、さまざまな視点から歯の健康を守る日常ケアについてと多岐にわたります。こうしてケアをしていても、家族だけではケアしきれない部分、みがききれない歯のクリーニングや口腔のケアを行うのが障害者歯科です。


まとめ

障害のある子どもが歯医者さんに通うときには、「歯医者さんは怖くない」ということを印象付けてあげてください。家庭でのケアだけで歯と口腔の健康は保ちきれない場合、安心して頼れる障害者歯科をかかりつけ医にして、二人三脚でケアしていくようにしましょう。

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