子育て情報『PTSDは治るの?大人と子どもで治療法が違う?薬物療法や精神療法、認知行動療法とは?どんな言葉をかけたらいいか、対応方法もイラストで解説【医師監修】』

2022年12月29日 06:15

PTSDは治るの?大人と子どもで治療法が違う?薬物療法や精神療法、認知行動療法とは?どんな言葉をかけたらいいか、対応方法もイラストで解説【医師監修】

3.定着と統合
親子で学んだことを復習したり、子どもがトラウマに対して感じたことを親と共有するような時間になります。

この段階では、プログラムの成果の定着を図ると共に、親子の絆が一層強くなることも期待されています。

TF-CBTは、子どものPTSDに対して有効だとされていますが、まだ新しい取り組みであり日本でそれほど普及しているわけではありません。PTSDは患者さん一人ひとりで症状に幅があります。そのため、医師と相談しながら、一人ひとりにあった治療をしていくことになります。

普段からトレーニングや治療をしていても、パニックになることがあります。そのときにどのような声かけや対応をすればいいのか子どもの年齢別に説明します。適切な声かけや対応をすることで、PTSDが悪化することを防ぐことができます。


https://www.j-hits.org/document/child/page4.html
参考:TF-CBTトラウマフォーカスト認知行動療法|兵庫県こころのケアセンター

・就学前の幼児から小学校低学年
まだまだ周りで起こったことを正しく理解し、全てを的確に表現できるわけではありません。

例えば、地震が起きて揺れがおさまってもずっと怖がっているときには、すでに揺れはおさまりもう安全であることを伝えましょう。怖い夢を見た次の日に恐怖で眠れないときには、絵本の読み聞かせをしたり、抱きしめたりするのも効果的です。

・小学校中学年程度
周囲で起きていることだけでなく、自分自身の内側で起きていることに対して不安を感じるようになります。「今、この瞬間はもう大丈夫だよ」と安全を保証すると共に、保護者や周囲の大人が子どものつらさやしんどさに十分に理解を示すことが大切です。本人が話したそうなときは、無理に引き出さずにその話に耳を傾けることが、助けになる場合があります。

・小学校高学年から、中・高生
中高生は自分でしっかりと考えることができる段階にあるものの、ネガティブな考えから抜け出せなくなったり、一人で解決できそうにない問題が生じているときには、周囲のサポートが必要になります。まずは苦しいときにはいつでも助けを求めていいことを伝えておきましょう。
また、相談しても頭ごなしに否定されないことや、一緒に解決策を考えることを保証していくことも大切です。

いずれの年代においても、子どもたちをサポートするためには、まずは周囲の大人が安全な環境が確保され、心身の状態が落ち着いていることが必要です。

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