2023年1月20日 06:15
「障害があるように見えない」「勉強できるからいいじゃない」言われがちなセリフへのモヤモヤーー発達障害中1息子の理解を得づらい凸凹の激しさ
コウの凸凹について言われがちなセリフTOP3!
Upload By 丸山さとこ
神経発達症(発達障害)がある人は、『大丈夫だよ、気にすることないよ』という善意からの言葉として「そんなの誰にだってあるよ」「凸凹があるようには見えないよ?」と言われることがしばしばあります。
また、凸凹エピソードに対して「うちの子どもも同じ~!」「あるある。まだまだ〇年生ってそういう子どももいるよ」と言われることは多く、『それはそうだ。コウの苦手さや難しさの程度を知らなければ、そういうコメントになるよね』と内心でうなずいたりしています。
そんな定番のコメント以外にも、コウの凸凹についてよくいただくコメントがあります。「〇〇だからいいじゃない」「□□なんだから大丈夫だよ!」というものです。
コウの凸の部分を指して言われるその言葉に「…って思うじゃん!?」と内心でツッコミつつ、曖昧な笑顔で応えるほかない私です。
それらの言葉の中には、慰めや励ましのつもりで言われたものも多いのだろうと思います。
実際、私自身が優しさのつもりで同じような言葉をかけていることも多々あるはずです。
とはいえ、普段コウの凸凹にコウ本人も周りも振り回されているのを知っていると「〇〇だからいいか~!」と本心から流すことはできない複雑な心境になることもしばしばです。
「〇〇だからいいか~!」とは言い難いアレコレ…
コウには確かに、凸と見なされやすいところがいくつかあります。「野菜が食べられる」「読書をする」「テストの点数が高い」「英語が好き」などの要素を見ていくと、彼には凹を補って余りある凸があるように見えます。
けれども、それは『凸凹の差がゆるやかな子ども』を想定した上で見たコウの姿なのかもしれません。
まず「野菜が好きならいいじゃない!」に関してですが、コウは小学校中学年のころまでほとんどの肉類が食べられませんでした。『苦手』ではなく『食べられない』なので、ミンチのひとかけらすら料理に入っていれば見つけ出します。
「せめて出汁や油分だけでも」と思い、豚コマ入りの焼きそばをつくってからキャベツと麺だけを取り分けたこともありました。
それでも、彼は5ミリもない小さな肉のかけらが口に入っただけで「ムリ…」と涙目になって飲み込めませんでした。そんな調子なので、一般的なお子様ランチは食べられません。冠婚葬祭や旅行中のホテルでの食事など自由にメニューを選べない場では、親の食事から取り分けながら何とか食事量を確保していました。