子育て情報『ダウン症は老化が早い?40代から認知症も?ダウン症の寿命が伸びる中分かってきた、早期退行・早老症との関係も解説【医師監修】』

ダウン症は老化が早い?40代から認知症も?ダウン症の寿命が伸びる中分かってきた、早期退行・早老症との関係も解説【医師監修】

ダウン症がある人が認知症を発症したときは、次のような症状があらわれます。

・時間や季節、場所、人間関係が分からなくなる(見当識障害)
・運動能力が低下し、転びやすくなる
・細かい手作業(ボタンを留める、箸を使うなど)ができなくなる

また、これまでできていたことが急にできなくなった、言葉が出ない、なども初期症状と考えられます。変化に気づいたら、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。

ダウン症に伴う早老症は、完全に治す方法や予防法はまだ見つかっていません。症状に合わせた対症療法が主に行われます。聴力低下や白内障など一般の高齢者と同じ対応をします。


ダウン症の成人期以降の課題

甲状腺機能異常や糖尿病などのダウン症の合併症は、成人期以降にも発症することがあります。新生児から学童期までの医療体制は以前から確立されている一方、20歳代以降、成人期の医療体制は十分だとはいえないのが現状です。
合併症や認知症の早期発見、早期治療、対応のためにも、住んでいる地域で十分な医療体制を整えることが急務です。


ダウン症のある人が障害や合併症と上手につきあっていくために

かつては20歳を超えないといわれていたダウン症の平均寿命は、現在約60歳といわれています。代表的な合併症である先天性の心疾患や消化器疾患の治療が確立し、この20~30年で平均寿命は飛躍的に伸びました。
また、現在、日本には約8万人のダウン症のある人がいると推測されていて、過半数以上は成人していると考えられます。

ダウン症のある人が、障害や合併症と上手につきあっていくためには、定期的な健診が欠かせません。また、平均寿命が伸びたことで「親なきあと」も、安心・安全に暮らせるバックアップ体制も重要です。

学校を卒業してからも切れ目のない医療体制、支援体制の充実を啓発していくことが必要とされています。

コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。
現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)

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