2023年6月2日 11:15
「自己肯定感はつぶさなければ伸びる」「特別支援教育、全人類に効果あり」熱血じゃないからこそ響く?Twitterフォロワー数7万人の平熱先生がつぶやきに込めた思いをーー発達ナビ編集長対談
食べられる子どもはそれでいいけど、食べられなくてどんどん学校に行きづらくなってしまった子どももいるんだろうなと感じます。
障害があるからできない?「思い込み」に気づくことを大事にしたい
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――「思い込み」や「無意識の線引き」について気づかせてくれる話題もすごく面白かったです。「当たり前」とはなんだろう、どうしてそう考えるのだろう、というところは、多くの人に「障害があるから○○だろう」などといった考えにも一石を投じるものですね。
平熱 「エッチな本の隠し方を教えてください」っていう文面だけを見ると、男の子がエッチな本をお母さんから隠す話だと、いつの間にか思っちゃってる自分がいて、でも続きを読むとお母さんが持っているBL本を隠す話だったという。そうか、女の人がエッチな本を隠すという文脈だって全然あるのに、という気づきがあるわけですよね。
できる・できないの線引きを、わたしたちは本当に無意識のうちにしているんです。それは障害があるからできなくて仕方ないよね、という目線にもつながってしまうかもしれないから気をつけたいです。別に障害があろうが、できることはできるし、しなきゃいけないことはしなきゃいけない。
常になるべくフラットに物を見て、先入観なく、できることとできないことをしっかり見極めていきたいなとは思いますね。
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――そして「不機嫌で人をコントロールしない」ということは、特別支援教育に限らず、多くの人がハッとさせられる言葉だと感じました。
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平熱 「不機嫌でコントロールしない」は、わたしの大事な軸にしている考え方です。これは、保護者へというよりも、教育のプロとして現場に立っている先生には、強く伝えていきたいことです。親と子もそうだけど、先生と子どもたち、上司と部下の関係で、反撃されないと分かってる立場の人が、相手を不機嫌でコントロールしちゃうと、もうどうしようもない。威圧できる人が偉いというのはすごくずるいやり方だし、絶対に間違っています。
――どうして、こういうことがさまざまな関係性で起こってくるのでしょう。
平熱 不機嫌でコントロールする人は、間違った成功体験を重ねています。自分がイライラしていれば周りは言うことを聞いてくれて、相手を自分のいいようにできてしまう。