子育て情報『染色体異常症とは?原因や種類、検査や遺伝について解説【医師監修】』

2023年6月10日 14:15

染色体異常症とは?原因や種類、検査や遺伝について解説【医師監修】

(2)三倍体、四倍体…正常な体細胞は二倍体だが、三倍体はそれぞれの染色体が3本あって全体で69本、四倍体は同じ状態で全体で92本となる。これらの倍数性の異常は症状が重く出生に至ることが難しいために、通常は胎児期に認められる染色体異常症です。

構造異常
(1)欠失…染色体の切断による端部あるいは中間部の染色体の部分的消失。

(2)環状染色体…1本の染色体の短腕と長腕の2か所が切断され、切断端が結合してリングを形成したもの。短腕と長腕の切断端から先の部分欠失を伴う。

(3)重複…染色体の特定部分が 二重以上になっている状態。同じ部分の欠失と比較すると軽症の傾向がある。

(4)逆位…同一染色体内での2ヶ所の切断で生じた間の部分が逆向きに再結合することで生じる。


(5)挿入…染色体の一部領域が別の染色体部位に挿入される。

(6)同腕染色体…1本の染色体の両腕ともが短腕あるいは長腕のみで形成された染色体。

(7)相互転座…2種類の染色体部分が互いに入れ替わること。

(8)二動原体染色体…2つの動原体(染色体の紡錘糸付着点)を持つ構造異常染色体。

https://ocw.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2021/04/2013_idengaku_08.pdf
染色体の構造の異常|Chromosomal structural changes (kyoto-u.ac.jp)

染色体異常症があると、成長、発達、体の病気などのさまざまな症状が現れます。このような症状が複数あてはまる場合には、染色体異常症を考えるきっかけとなります。代表的な染色体異常症について、その症状や特徴を紹介します。

・21トリソミー(ダウン症候群)
21番染色体が3本存在するトリソミーの染色体異常です。
筋肉の緊張度が低く、知的な発達に遅れがあります。心疾患などを伴うことも多いですが、医療や療育の進歩で最近ではほとんどの人が学校生活や社会生活を送っています。
・13トリソミー症候群(パトウ症候群)
パドウ症候群とも言われ、13番染色体が3本存在するトリソミーの染色体異常です。寿命は数ヶ月と言われていましたが、医学の発達に伴い、近年は数年を超えて長期の生存者もいます。小頭症、口唇口蓋裂などを伴うことが多く、さまざまな疾患・合併症があります。

・18トリソミー症候群(エドワーズ症候群)

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