子育て情報『染色体異常症とは?原因や種類、検査や遺伝について解説【医師監修】』

2023年6月10日 14:15

染色体異常症とは?原因や種類、検査や遺伝について解説【医師監修】

、染色体の一部が重なってしまう「重複」、染色体の一部の位置が入れ替わってしまう「相互転座」などが主な構造異常のパターンです。

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染色体の構造異常が起こる原因として、主に

1.精子や卵子、受精卵が発生していく過程で新しくできる場合
2.両親が持つ構造異常が遺伝する場合

の2つが考えられています。

では、こうした染色体の異常はなぜ起きるのでしょうか?染色体は確かに両親から受け継ぐものですが、必ずしも遺伝によるものではありません。両親の染色体が正常でも、卵子や精子が形成される、また受精卵が形成される過程の中で突然変異が生じ、染色体異常が起こることがしばしばあります。おおもとの染色体異常を両親のいずれかから引き継いでいる場合もありますが、たまたま変化が起こるケースが多いようです。

https://msdmnls.co/3MXSG79
染色体異常症と遺伝子疾患の概要|MSD マニュアル

染色体異常の原因として、「数的異常」と「構造異常」があると述べましたが、染色体は「常染色体」と「性染色体」の2種類に分けられ、それぞれの染色体異常にも違いや特徴があります。

・常染色体異常症
常染色体とは、細胞内にある染色体のうち、性(男・女)に関係なく共通している染色体のこと。人間の体細胞は22対、44本の常染色体を持ちます。
本数や一部領域の増減により、トリソミー(重複)やモノソミー(欠失)を引き起こします。常染色体異常は、それぞれ特徴的症状を持ちますが、一方成長と発達の遅れ、さまざまな疾患や合併症を持ちやすいことなどは常染色体異常症としての共通点といえます。

・性染色体異常症
X染色体とY染色体は性染色体といい、生物学的な性別によって構成が違います。女性はXX, 男性はXYです。XやYが1本多い、少ない、あるいは欠損しているなどが原因で起こるのが性染色体異常です。ターナー症候群(X染色体が1本のみ)、クラインフェルター症候群(XXY)などがあります。常染色体異常ほど重篤な疾患や合併症を有するケースは少なく、通常の学校生活や社会生活を送っている人も多くみられます。さらに細かくみていくと、常染色体異常には以下の種類(原因)があります。


数の異常
(1)異数性異常と異数体…染色体の数が通常2本のところ、3本や1本になる異常を異数性異常といい、結果として染色体総数として正常と異なった状態を異数体といいます。

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