子育て情報『サヴァン症候群とは?ギフテッドとの違いも解説』

2023年8月6日 19:15

サヴァン症候群とは?ギフテッドとの違いも解説


サヴァン症候群とは?

サヴァン症候群とは、知的障害や自閉スペクトラム症(ASD)など、全般的に知的発達に障害がある人のうち、ある特定の領域において並外れた能力を示す状態、もしくはそのような人を指して用いられる用語です。

サヴァン症候群はもともと、1887年にJ・ラングドン・ダウン博士によって「イディオサヴァン症候群」と名づけられましたが、「イディオ」は差別的な意味があると考えられるようになったため、現在はサヴァン症候群と呼ばれるようになっています。

なお、サヴァン症候群は医学的な診断名ではありません。また、日本において正式な定義もありません。

サヴァン症候群のある人に見られる、具体的な能力の例をいくつかご紹介します。

計算能力
サヴァン症候群の人の中で、比較的多く見られるとされるのが「歴計算」です。「1872年5月13日は何曜日?」など、指定した日付の曜日を「月曜日」といったように即座に回答することができるといった能力です。

音楽的才能
絶対音感を持っている事例も見られます。
また、複雑な楽曲も一度聞いただけで正確に最後まで再現できる人もいます。

知覚・芸術
写真と見間違えるほど正確な絵を描写することがあります。また、過去に見た情景や風景から創造した絵画を描き、世界的に有名な画家として活躍している事例も報告されています。さらに、サヴァン症候群の人には、一度見た街を、自身の記憶だけを頼りに、正確で広大なパノラマ図や地図などで書くことができる人もいます。

時間・空間的認知に関する才能
時計を見なくても、正確な時刻が分かる人もいます。また、広大な土地の地理を正確に覚え、まるでカーナビのように街を案内できるサヴァン症候群の人もいます。

ギフテッドは、どちらかと言えば教育用語として用いられる概念とされています。

ギフテッドとは、アメリカ合衆国において1972年に米国議会に提出された「マーランド報告」によって「知性、創造性、芸術性、リーダーシップまたは特定の学問分野で高い達成能力を持ち、その能力を発揮させるために通常の学校教育以上の活動や支援を必要としている子ども」と定義づけられ、その後州によって定義に変更が加えられています。


日本でも、文部科学省が「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議 」としてギフテッドの学習支援についての検討を令和3年より開始しています。

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