子育て情報『川崎病とは?主要6症状や原因、受診目安、治療や予後など/医師解説』

2023年9月6日 12:15

川崎病とは?主要6症状や原因、受診目安、治療や予後など/医師解説


川崎病とは?原因、かかりやすい年齢はある?

川崎病は、1960年代に川崎富作氏によって報告された、子どもに特有の全身の血管に炎症が起こる病気です。一番気をつけなければいけないのは、心臓に合併症を起こす場合があることです。まれに重篤な合併症を起こす可能性がありますが、適切な診断や治療を受ければ重症化しないことが多いです。

現在のところ、遺伝的な要因、細菌やウイルスなどの感染、免疫システムの過剰な反応などと関連があると言われていますが、川崎病の原因は特定されていません。4歳以下での発症が多いですが、それ以降の学童期にも発症しうる疾患です。2021年の報告によると1歳が最も多く、2歳、0歳がこれに続き、女児よりも男児に多い傾向があります。再発率は約4%と報告されています。

また、欧米に比べると日本をはじめとするアジアの国々で多く発症するとも言われています。


血管に強い炎症が起こることで、冠動脈(心臓に酸素を届ける血管)が瘤のように膨らむ「冠動脈瘤」ができることがあります。冠動脈瘤は大きいほど重症で、まれに心筋梗塞や突然死を招く恐れがあります。


川崎病の症状は?病院受診の目安や検査、治療、予後などについて小児科医が詳しく回答!

川崎病にかかると、どのような症状が出るのでしょうか。また、どのようなことが気になったら受診する必要があるのか、検査や治療はどのようなことをするのか、予後はどうなのかなど、気になることを小児科医の室伏佑香先生が分かりやすく答えてくださいました。

(質問)
川崎病にかかると、どんな症状が出ますか?

(回答)
以下の6つの主要症状のうち、経過中に下記の5症状以上に当てはまる場合は、川崎病と診断します。

1. 発熱
個人差はありますが、無治療ではおおよそ1~3週間にわたって熱が上がったり下がったりします。現在は発熱日数を問わず、川崎病の診断基準の一つとみなされています。

2. 両側眼球結膜の充血
血管が拡張して見えやすくなることで、眼球結膜(白目の部分)が赤くなります。


3. 口唇、口腔所見…口唇の紅潮、いちご舌
のどが赤くなる、唇が赤く乾いてひび割れる、舌が赤くブツブツが目立つようになりイチゴのようにみえる、などの症状が出てきます。
4. 発疹(BCG接種痕やその周辺の発赤も含む)
発疹の形態はさまざまで、蕁麻疹(じんましん)や、 麻疹(はしか)

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