子育て情報『「みんなと一緒がいい」落ち込む自閉症息子、本当の気持ちは?発達性協調運動障害(DCD)を知って』

2023年10月13日 14:15

「みんなと一緒がいい」落ち込む自閉症息子、本当の気持ちは?発達性協調運動障害(DCD)を知って

使う材料や道具も増え、工程や指示も難しくなりました。得意な子はもちろん、苦手な子もなんだかんだでこなしている中、スバルだけついていけていない気がしました。

芸術に正解はないので、でき栄えについては「何をつくったのか分からないけど超かわいい」としか言いようがありませんが、とにかく道具が使えないのです。筆、はさみ、縄跳び、楽器はもちろん、日常生活の中でも服のボタンやファスナー、お弁当包みなど、あらゆることにサポートが必要でした。
年少の頃は年齢的に不器用な子どももたくさんいましたが、年中になってクラスメイトたちの成長に置いていかれる形でスバルのできないことが目立つようになりました。

この頃、インターネットで『発達性協調運動障害(発達性協調運動症)』という言葉を知り、本を探して読みました。ダンスや縄跳びなどの協調的運動、ボールが投げなどの全身運動、ボタンやファスナーなどの微細運動がとても不器用な障害……。読めば読むほどスバルのことが書いてあるようで一人で納得しました。


実際に『発達性協調運動障害』と診断され、作業療法士のリハビリに繋がるのは小学3年生になってからになりますが、私はこの時からスバルには『発達性協調運動障害』があると思って接し、幼稚園や学校にも配慮をお願いするようになりました。

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Upload By 星あかり


「みんなと一緒がいい」【年長の頃のスバル】

クラスメイトの中では、飛び抜けて不器用さが目立つスバルですが、練習を繰り返すことで年齢相応とはいかないものの、できることが増えていきました。スバルにはとにかく長い目で見て、スモールステップで成功体験を積み重ねていくことが合っているようでした。

しかし幼稚園では、難しいことは先生にマンツーマンでサポートしてもらっているという状況でした。入園時には想定していなかったサポートが出現してしまい、先生へ負担をかける申し訳なさから、私は現状をどうにかしたいと思っていました。
スバル自身も自分だけできないことが多い現実を目の当たりにし、「みんなと一緒がいい」と口にするようになりました。不器用を自覚したうえで、自分一人だけが先生や友達に手伝ってもらっている状況を恥ずかしがっているように見えました。

それならばと考えたのが擬態作戦でした。

例えば、小さいボタンつきの幼稚園指定のスモックなら、同色のボタンのない首回りがゴムのタイプに変えてしまい、飾りとしてボタンをつけました。

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