子育て情報『【精神科医・本田秀夫】友達を叩いてしまった!でもわが子なりの理由があって…学校でのトラブル対応、保護者ができる3つのコツ【マンガで分かる】』

【精神科医・本田秀夫】友達を叩いてしまった!でもわが子なりの理由があって…学校でのトラブル対応、保護者ができる3つのコツ【マンガで分かる】

私のおすすめは、その先生と一対一で話すのは避け、ほかの先生にも話し合いに入ってもらうことです。学校には「特別支援教育コーディネーター」を担当している先生(特別支援学級の先生がなられている場合が多い)やスクールカウンセラーが必ずいます。
担任の先生へ2~3回相談しても話が通じなかったら、ほかの人に入ってもらうことを検討しましょう。


発達障害のある子どもはどうして学校で困っているのか

私は、今の日本の学校には子どもが「標準的にやるべきこと」が多すぎると思っています。
・持ち物を揃えて登校する
・提出物を出す
・登校の際に先生、友達に挨拶をする
・授業中は席について、正しい姿勢で先生の話を聞く……
など、まだまだたくさんこなさなければいけない行動があります。
これが「学校の標準」になっていると、「学校の標準」をこなせない一部の子どもたちは追い詰められてしまいます。

私は「学校で、みんなと同じようにできない」と学校へ行くことができなくなった子どもたちをたくさん見てきました。
進学をエスカレーターにたとえると、今の学校生活は「みんなと同じ」でなければエスカレーターからはみ出し、その後の進学や進路選択がしづらくなるという面があります。
ですので、「みんなと同じ」ではない標準的な道を歩くことが難しい子は、学校生活だけでなくその先もどうしても生きづらさを感じてしまい苦しむのです。そしてそれはお子さんだけでなく保護者のみなさんも同様で、学校で困っているわが子に対して、どう対応すればいいのか不安に思っている方も多いと思います。

私は、この狭すぎる「学校の標準」からはみ出しても基本的に大丈夫だと思っています。フリースクール、ホームスクールなど別のルートを選んだほうが学びやすくなる場合もあります。
子どもは何のために学校へ行くのか、それは、「社会に出ていくための土台をつくるため」です。学校へ登校すること、いい成績をとることなど、学校生活だけに目標をしぼると、学校を卒業することが人生のゴールのようになってしまいます。「学校の標準」という基準にあわせることを求めて、発達障害のある子どもに無理をさせない環境を保護者と先生がよくコミュニケーションをとって、そして困ったときは専門家にも相談して整えていけるといいですね。

マンガ/吉田いらこ

https://h-navi.jp/column/article/35029951
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(コラム内の障害名表記について)

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