子どもと離れて、語らう時間が保護者の拠り所に。江東区・脱孤育ての取り組みとは?
たとえば、今日は「おしゃべりハンドメイドの会」といって、おしゃべりしながらハンドメイド作品を作るワークショップを開催しました。参加したお母さんたちは、みんな途中から真剣に黙々と作業されていましたね。「久しぶりにこんなに1人で集中しました」という感想もいただきました。それこそが、私たちが大切にしたいこと。だから、「悩み相談」みたいなことはあまり掲げていないんです。
――お悩みへのアドバイスなどもしない?
ええ。アドバイスというより、ただお話を聞く。でも、ひとときでも子どもと離れる時間が、何よりのリフレッシュになるんだと思います。
手を動かしながら夢中になって、可愛い作品を制作して。そういうことって、なかなか家庭ではできないですから。
――お母さん、お父さんと離れられない子も、ここではすぐに慣れて遊び始めるそうですね。
今日来ていた男の子も、最初は恥ずかしがっていましたけれど、もうあっという間に走り始めましたね。私たちはあまり声をかけず、子どもが自然に興味を持ったもので遊ぶ、というのがいいなと感じています。
続けることで「場」が認知される
――「保護者の支援の場を作る」ということも、江東もっくの活動の大きな目的ですね。保護者同士のつながりを作ったり、支援を推進するために必要なことはなんでしょう?
まずひとつは、「続ける」ということでしょうか。私たちにも「誰も人が来ない」という時期がありましたが、「何のために活動しているのか」というところから、何度も話し合いをしました。
対象年齢を区切ったほうがいいのではないか、という案も出ましたね。でも、やはり年齢や、障害の有無などでボーダーを作りたくない、というのが結論。いつ来てもいいし、いつ帰ってもいい。喋っても喋らなくてもいい。そういう自由な場所にしたいな、と思うんです。
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――続けていくためのポイントはなんですか?
やはり助成金の話なども知っておく必要がありますね。「お金がない」で終わってしまってはもったいないです。
私たちも補助金を受けられるようになったので、利用者の方から参加費をいただかなくても運営できるようになりました。メンバーには教育関係の専門家も多く、運営についての情報収集もみんなでできるのは心強いです。
それから、この場所があるということもポイント。「今週もあるよね」