自閉症長男、「ママ」より先に数字を覚えた!?数字に支配された驚きの日常生活と母の対策
でも、目を回している場合ではなかったので、何とかしなければ!と、私は奮闘しました。当時通っていたグループ療育の先生や専門機関に相談したり、インターネットで情報をかき集め、試行錯誤の日々。「これは良さそう」と思ったものは、片っ端から試しました。そんな中、特にハジュに効果的だったのが、残り時間が見えるタイマーとメモ帳でした。
例えば、ハジュが数字に夢中になっている時、タイマーで残り時間を見せてあげます。そして、次の予定をメモ帳に絵で描いて「ほら、次はこれだよ」と伝える。数字好きのハジュにとって、時間も数字の一部だからか、タイマーには全く抵抗がありませんでした。むしろ、タイマーを見て納得して動いてくれるのです。
もちろん、外出先にタイマーを持っていくのを忘れることもあります。そんな時のために、スマートフォンにも見えるタイマーのアプリをインストール!「あ、忘れた!」と思っても、スマホさえあれば何とかなります。今思えば、数字が好きなハジュだからこそ、時間も数字で管理するというのは、彼にピッタリの方法でした。
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どうしても譲れない時もある
現在小学4年生になったハジュは、今でも数字が大好きです。愛読書は、3歳上の姉の数学の教科書。ゲームに夢中になってもおかしくない年頃ですが、ハジュはむしろ、算数ドリルに夢中です。
こう聞くと、まるで勉強好きな秀才のように思われるかもしれませんが、実際は少し違います。彼が得意なのは、あくまで「算数」だけ。
ほかの教科に対しては、あまり興味がないようです。
それでも、ハジュにとって算数は特別なもの。問題が解ける喜びを感じる一方で、どうしても解けない問題が出てくると、時には癇癪を起こしてしまうこともあります。さらに、もっとドリルをやりたい!と要求がエスカレートし、こちらの予定を伝えても聞き入れてもらえないことも……。
そんな時は、私も腹をくくって、彼が納得するまで付き合うことにしています。夜遅くまで問題を解いていることもありましたが、算数に対する熱意を発散させることも、彼にとっては大切な時間だと思っています。
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普段から頑張っているハジュだからこそ、この「算数熱」が彼自身のバランスを保つ手助けになっているのかもしれません。親として、その熱を尊重しつつも、少しずつ上手に付き合っていく方法を見つけていきたいと思っています。