子どもの自信がぐんぐん育つ! 学力の高さと比例する「自己効力感」を上げる方法
ここで大切なのは、子どもが壁にぶつからないように手出しをするのではなく、むしろ成功体験や乗り越え体験を積み重ねられるように、保護者が配慮すること。壁にぶつかっても、励ましたり信じているのだと伝えたりすることで、子どもの自己効力感はどんどん育まれていきます。
また、学びの道教育研究所代表取締役の池田哲哉氏は、少し違った視点から「自己効力感を高める言葉かけ」を提案しています。
「本当にみんなそれできるの?」、「お母さんに頼ればいいじゃない」とわざと私が悪役になって煽ります。そうすると子どもたちは「絶対にできる!やる!」と声を張り上げます。これも立派な乗り越え体験になります。こういった経験を繰り返すことで、自己効力感が高まり、何か壁にぶつかったときも「自分はできる!」とチャレンジ精神が生まれます。
(引用元:eduNavi|これからを生きる子どもたちに必要な自己効力感とは?)
褒める、励ます、煽って奮起させる……。
お子さまのタイプに合わせて、より効果的な言葉かけを心がけたいですね。
自己効力感を高めるコツと注意点
■周囲の人を“モデル”にする
前出の鹿毛教授によると、自己効力感を高めるのに有効なのは「他者の行動や努力・成功の様子を見ることで、自分にもできそうだという感覚を生じさせる」ことだそうです。実際に、親が思っている以上に子ども同士はあらゆる面で刺激し合っています。
たとえば、習い事などで上手にこなしているお友だちの姿を見て「頑張ったらこんなに上手になるんだ」と良い見本にすることも、自己効力感を高めるには効果的です。
■愛情をかけてもらっていることを視覚的に実感する
文具・事務用品、アルバムなどの製造販売を行うナカバヤシ株式会社が大阪教育大学の学生354名を調査した結果、「よく写真を撮ってもらった」「現在、写真を撮られることが好き」と回答した学生は自立性や協調性が高くなる傾向にあることがわかりました。この研究結果から、「写真・アルバムと関わることは子どもの成長にとって、自己効力感が高く、他者との関わりに長けた人格形成に良い影響を与える」ことが明らかになったのです。「あなたのことをちゃんと見守り続けているよ」というメッセージが、アルバムに収められた写真から伝わってくるのでしょう。
■注意!自己効力感が低いときの失敗体験は悪循環を引き起こす
成功体験を積み重ねるには、できそうな課題を与えて成功するたびに褒める、ということを繰り返すと効果的です。