子育て情報『忘れてはいけない “旅の記録”。旅先での成功体験を思い出すたび「自己肯定力」が高まる』

忘れてはいけない “旅の記録”。旅先での成功体験を思い出すたび「自己肯定力」が高まる

忘れてはいけない “旅の記録”。旅先での成功体験を思い出すたび「自己肯定力」が高まる


旅の記録を「モノ」として残して成功体験を思い出させる

最後に、旅が終わった後についてアドバイスをしておきましょう。子どもは未来を見て生きています。つまり、日々起きたことは脳の奥にしまわれていくのです。でも、せっかくなら、家族旅行の思い出や、旅先での成功体験を日常で思い出し、そのたびに子どもが自己肯定力を高めることにつなげたいものです。

そうするために、旅をなんらかのかたちで「モノ」として残してあげましょう。写真もデータのまま保存するのではなく、子どもと見返してプリントしてアルバムにする。あるいは、子ども自身が選んだイチオシの写真を部屋に飾ってみる。写真じゃなくても、旅先でつくった「モノ」を飾るということでもいいでしょう。
それらを見れば、子どもは旅の経験、自分が頑張った経験を思い出すのです。

わたしの家庭では、旅先から家族それぞれがちょっとずつコメントを書いた絵葉書を自宅に送るようにしていました。息子に「パパとママがけんかした」なんて書かれたこともあります(笑)。写真に残っていないささいなことは意外と忘れてしまうものですが、こうしてコメントがあればしっかり思い出になるのです。

しかも、これは子どもの成長記録にもなります。幼いときは大きく拙かった字がだんだん小さくなり、そのうち難しい漢字も交じってくる。思春期になると面倒なのでしょうね。ほんのひとことになったりもする(笑)。
写真のアルバムとはまたちがった思い出の残し方なので、ぜひトライしてみてください。

忘れてはいけない “旅の記録”。旅先での成功体験を思い出すたび「自己肯定力」が高まる


『家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ 旅育BOOK』
村田和子 著/日本実業出版社(2018)
忘れてはいけない “旅の記録”。旅先での成功体験を思い出すたび「自己肯定力」が高まる


■ 旅行ジャーナリスト・村田和子さん インタビュー一覧
第1回:子どもの人生は“旅”で幸せになる。いまの時代こそ親子で旅に出るべき理由
第2回:旅先での行動は“親子別々”に。“親の不在”が深める子どもの「自信」
第3回:旅の計画には“正解がない”。子どもの「考える力」を育む旅行プランの立て方
第4回:忘れてはいけない“旅の記録”。旅先での成功体験を思い出すたび「自己肯定力」が高まる

【プロフィール】
村田和子(むらた・かずこ)
1969年8月29日生まれ、神奈川県出身。旅行ジャーナリスト。2001年、生活情報サイト「All About」運営スタート時に旅行情報のガイドに就任したことを機に執筆活動を開始。モットーは「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」。

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