子育て情報『学力を伸ばすコツは男女で違う! 子どもの性別で見る学習傾向と、勉強法のひと工夫』

学力を伸ばすコツは男女で違う! 子どもの性別で見る学習傾向と、勉強法のひと工夫

目次

・女の子が潜在的に持つ「忍耐力」に期待する
・男の子は「面白い!」と思えば一気に学習意欲が増す
・「だまされない」ために言語能力を高める
・子どもにとって体験が伴わない知識は意味がない
学力を伸ばすコツは男女で違う!子どもの性別で見る学習傾向と、勉強法のひと工夫

「男女平等」という考え方が社会に広く浸透しているいま、学校教育現場も例外ではありません。男女で明白なちがいがある体を使うスポーツなどはともかく、勉強の場合であれば男女平等であることはごく自然なことでしょう。でも、V-net教育相談所を主宰し、さまざまな独自教育メソッドを開発している松永暢史さんは、「子どもの学習意欲をかき立てて学力を伸ばすための手法は、男の子と女の子それぞれでちがう」と語ります。

構成/岩川悟(slipstream)取材・文/清家茂樹(ESS)写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)

女の子が潜在的に持つ「忍耐力」に期待する

男の子を男の子らしく育てるには「好奇心」、女の子を女の子らしく育てるには「感受性」を伸ばしてあげることが大切だとわたしはとらえています。(インタビュー第3回参照)。でも、できれば子どもには勉強もできるようになってほしいですよね。男女それぞれに特質があるのと同じように、学力を伸ばしてあげるためのコツにも男女のちがいがあります。

女の子にはまず「駄目なことは駄目」だと教える必要があります。
なぜなら、「わがまま」に育てないためです。女の子の場合、どうしても「かわいい、かわいい」と育ててしまいがちです。しかも、そのかわいさゆえ、本人が要求しないうちからものを与えてしまうこともあります。そうやって甘やかしていれば、あたりまえですがわがままに育ってしまう。

ただ、わたしが長く教育に携わるあいだに見てきた限り、残念ながら「わがままでかしこい女の子」はめったにいません。というのも、勉強というものは我慢してやらなければならない側面が強いものだからです。親がわがままに育てた結果、忍耐力が育たず勉強嫌いになってしまう女の子が多いのです。

でも、本来なら女の子は男の子以上に忍耐力を備えているものなのです。
大人になれば、男には到底耐えられないであろう出産を経験することが多いわけですし、親として負担の大きい子育ての中心を担うのですからね。甘やかしたくなるところを親が我慢し、女の子が潜在的に持っている忍耐力を発揮させて辛抱強く勉強をさせる。そういう工夫が女の子に対しては必要だと考えています。

学力を伸ばすコツは男女で違う! 子どもの性別で見る学習傾向と、勉強法のひと工夫

男の子は「面白い!」と思えば一気に学習意欲が増す

一方で男の子の場合は、基本的にはあまり勉強に向きません。理由は簡単で、女の子と比較すると忍耐力が足りませんから(笑)。

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