子育て情報『5人に1人は「人一倍敏感」である。“すぐに傷つく心のメカニズム”と声かけのコツ』

5人に1人は「人一倍敏感」である。“すぐに傷つく心のメカニズム”と声かけのコツ

目次

・「人一倍敏感」なのは生まれつきの “気質”
・「すぐに傷つく」心のメカニズム
・親の声かけで繊細すぎる子どもが変わる
5人に1人は「人一倍敏感」である。“すぐに傷つく心のメカニズム”と声かけのコツ

ちょっとしたことですぐに泣いてしまう、お友だちの何気ない言葉に傷ついて長い間立ち直れない、自分に自信がないようだ……。このように、内気と呼ぶには繊細すぎるお子さんに対して、「なんでこんなに敏感なのだろう」「もっと強く、たくましく育ってほしいのに」とお悩みではありませんか?

傷つきやすく繊細な子に対する接し方には「あるコツ」があるのです。そのコツさえつかめば、お子さんが “繊細すぎる自分” とうまく付き合っていく手助けができますよ。

「人一倍敏感」なのは生まれつきの “気質”

環境が大きく変わるタイミングに限らず、日常のちょっとしたことでも心が不安定になってしまうお子さんは意外と多いようです。そのようなお子さんは、乳幼児期から次のような特徴が見られることがあります。

・人見知りや場所見知りが激しい
・内気すぎる
・すぐに泣いてしまう
・不安な気持ちが人一倍強い
・初めての体験や変化に適応するのが苦手

このような傾向がある子どもたちを、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士は「HSC(Highly Sensitive Child)」=「人一倍敏感な子」と名付けました。HSCは性格というよりもむしろ生まれついた「気質」であり、脳の神経システムに違いがあることがわかっています。
しかもその割合は5人に1人と非常に多く、繊細すぎるがゆえに生きづらさを感じたまま大人になる人もたくさんいるのです。

心理学者のジャローム・ケーガン氏によると、生後数ヶ月の時点で、周りからの刺激に敏感に反応する「高反応児」と、比較的鈍感に反応する「低反応児」が見られるといいます。そして「高反応児」は成長するにつれ、「内気」「シャイ」「引きこもりがち」となり、「低反応児」は「社交的」「大胆」になる傾向があることがわかっています。

もちろん必ずしもその通りに成長するわけではありません。周囲の人たちの接し方や置かれた環境、親の声かけなどによって、「高反応児」が社交的で積極的なタイプへと変わっていくことも充分可能だといいます。

ですから、今もしお子さんが繊細すぎて傷つきやすいことを心配されているのなら、お子さんへの接し方や声のかけ方を工夫してみましょう。そのコツを詳しくご説明するので、参考にしてみてください。
5人に1人は「人一倍敏感」である。“すぐに傷つく心のメカニズム”と声かけのコツ


「すぐに傷つく」心のメカニズム

「『繊細さん』の本」(飛鳥新社)の著者であり、自身も幼少期から繊細すぎるがゆえの悩みを抱えていたカウンセラーの武田友紀さんは、次のように語っています。

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