言葉を次々調べたくなるマル秘アイテム。どんどん辞書を引いて、国語辞典を使いこなそう
彼は引いた語の一覧がほしかったようで、ノートに作っていました。
他にも付箋紙を貼っていく方法で頑張っている生徒がいますが、共通することが、自分で新しいアイディアを試したり、工夫を重ねたりしていることです。そして、親に言われたやり方ではなく、自分独自の方法を作り出していく力があると思います。さらに、どの子も語彙を増やすだけでなく、文章全体が上手になっていく傾向があるようです。知っている言葉が増えると、表現が豊かになる結果なのでしょう。
現在、この辞書引き学習法は、さらに発展していて、著者の深谷先生のサイトでも詳しく紹介されていますので、興味のある方はぜひ試してみてください。
ゲーム感覚で競争!
ある程度、文字が引けるようになってからは、目的の言葉にたどり着くまでの時間を親子で競争するのも面白いでしょう。子ども用のかるたを使う方法が便利です。
かるたには、子どもが知っている言葉がのっていますので、それに出てくる言葉を辞書で引いてみるのです。
かるたがない場合は、絵本でも、テレビでもなんでも良いので、目に付いた言葉を引いてみます。教科書に出てくる言葉でも良いのですが、ちょっと「宿題」を思い起こさせてしまい、やる気がなくなってしまうかもしれません。なるべく「生活」に近い言葉の方が良いでしょう。
また、調べる言葉をお子さん自身が探すというのも良いと思います。兄弟でする場合は、様子を見てハンデをつけましょう。保護者の方は、同じ言葉を和英辞典で探し、出てきた英単語を英和辞典で探す、なんていうのも面白いかもしれません。
親が辞書を引く姿を子どもに見せる
「分からない言葉は調べなさい」なんて口で言うのは簡単ですが、実際親はスマホで済ませようとしてしまいます。
昔は、言葉が分からない場合は、ケイタイではなく辞書を使って調べていました。お子さんの辞書引きを習慣化させるためにも、ぜひ、そのお手本になってください。日常の場面で、知らない言葉に出会った時、「○○ってどういう意味かしら。調べてみようっと」と言って辞書を引くのです。これは、スマホで言葉を検索することになれてしまった保護者の方にも良い機会となるはずです。
その姿を見て、子どもは自然と「分からない言葉があれば辞書を引けば分かるようになる」と知るでしょう。そして何より、連載第1回でもお伝えしましたが「分からないことをそのままにしない」