言葉を次々調べたくなるマル秘アイテム。どんどん辞書を引いて、国語辞典を使いこなそう
大人の辞書には言い切りの形で載っています。大人の場合は「買った」を「買う」で引きますよね。「買った」は「買う」の変化であることを知っているからです。
ところが子どもには言い切りの言葉が想像できません。子ども向けの国語辞典は、このあたりを実に細やかに工夫してあり、言い切りでない形で引いたときも、言い切りの形に誘導するようになっています。「買った」「買わない」「買おう」などの変化した形からでも「買う」に誘導されるようになっているのです。ここが大人の国語辞典と大きく違うところですね。もし家に子ども用の辞典がある場合は、試しに「買った」を引いてみてくださいね。
なお、全ての語について変化形が載っているわけではありません。
この件についても、辞書を引くうちに、言葉がどういう形で辞書に載っているのか分かるようになります。文法も自然と分かるようになります。辞書引きにはこのような良い面もあるのですね。
もしも、変化した言葉が辞書に載っていなくて、子どもが言い切りの言葉を思いつけない様子であれば、保護者の方が手伝ってあげてください。「その言葉は○○という形で載っているよ。一緒に探そうか」などと、アドバイスしてあげるとよいでしょう。
3. 引いても意味が分からない
最初のうちは、引いても意味が分からない場合が多いです。
何しろ言葉を習い始めた時期なわけです。大人でいえば、まるで英英辞典を引いているような気分だと思います。その場合にはやはり保護者の方のフォローは必須。意味をかみ砕いて説明してあげましょう。これ、言葉の再発見にもなり、大人にもとても良い勉強になります。
例えば「右」という言葉、みなさんならどう説明しますか?私が持っている小学生用の辞書では「日の出に向かって南側に当たる方」と書いてあります。子どもにはちょっと難しいかもしれません。その際は実際に、一緒に日の出の方向を向いてみると良いでしょう。
また、具体例を織り交ぜると、ぐっと理解しやすくなりますので、そのような工夫も大切かと思います。
【例:記念】
意味思い出として残しておくこと。また、そのもの。
具体例「○○ちゃんは、幼稚園の卒園式で△△をもらったよね。あれは、○○ちゃんが幼稚園楽しかったなーっていう気持ちをずっと残しておいて、いつでも思い出せるようにしてあるんだよ。そういうものを記念のものっていうの」
付箋紙大作戦
私の講座では、入会時に、保護者の方向けに3冊の本を推薦図書としています。