劣等感を自尊心に! 寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法
日本人の場合は、子どもにも親が「怒っちゃ駄目」というといった具合に、ネガティブな感情を封じ込めようとする傾向にあります。でも、アメリカのドラマなどを観ていると、親友同士や家族が怒りをぶつけ合っていい争うシーンをよく見ますよね。それが彼らにとってあたりまえのことであり、アメリカ人には相手のネガティブな感情に寛容なところがあるのです。
そもそも、子どもがネガティブな感情をすでに持ってしまっていれば、どんなに封じ込めようとしてもゼロにはなりません。でも、封じ込める必要はなくとも、ただ感情任せに振る舞うとさらにトラブルを招くこともありますから、やはりマネジメントする力を教える必要はあります。そういうとき、親は子どもに「寄り添う」ということをいちばんに考えてください。「やっぱり怒っちゃうよね」「悔しいよね」と共感し、次に、「そういうときはこう考えたらどう?」「こうしてみたらどうかな?」と、具体的にやれそうな策を教えてあげるのです。
とくに道徳的な考えなどは、しつこいくらいに説明してあげないとなかなか子どもの心には入っていきませんから、子どもの成長に合わせてわかるように言葉をかけてほしいと思います。
「情けは人の為ならず」という言葉の真意は、子どもにはすぐには実感できないものですからね。
劣等感に負けないための「4つのトレーニング」
先に劣等感などのネガティブな感情も必要だとお伝えしました。ただ、あまりに劣等感が強くて自尊心を持てなくなってしまっては大問題です。ここで、劣等感に負けないためのトレーニングを紹介します。これは、「レジリエンス」、いわゆる「心の回復力」を鍛える「4つのトレーニング」です。心の力を回復するうえで鍛錬しておく4種類の「筋肉」をイメージするよう子どもに伝えてトライさせてみましょう。
【レジリエンスを鍛える「4つのトレーニング」】
■1:「I am」マッスル
わたしは◯◯(自分を肯定する言葉)
例:わたしは優しい
■2:「I can」マッスル
わたしは◯◯ができる(自分ができること)
例:わたしは泳げる
■3:「I like」マッスル
わたしは◯◯が好き(自分が好きだと思うこと)
例:わたしは野球が好き
■4:「I have」マッスル
わたしには◯◯がいる、わたしは◯◯を持っている(自分が大事にしている人や宝物)
例:わたしには頼りになるお父さんがいる、わたしはアイドルのサインを持っている
これは、自分が持ついいところ、いいものをつねに「見える化」