子育て情報『劣等感を自尊心に! 寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法』

劣等感を自尊心に! 寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法

することで劣等感に打ち勝ち、自分の強みを資源にするトレーニングです。子どもには、寝る前にそれぞれ3つくらいを思い浮かべさせる、あるいは書き出させてみてください。

それこそ、内容は本当に簡単なことで大丈夫。2なら、「歯みがきができる」なんてことでいいのです。きっと、子どもは「できそうだ!」「やれそうだ!」とポジティブな気持ちを持って眠りにつくことができるはずです。

劣等感を自尊心に! 寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法


子どもの短所は長所の裏返し

こういったトレーニングの良さとして、親子問わずに「性格のせいにする」という考え方を変えられることが挙げられます。とくに親の場合、子どもになにかうまくいかないことがあると、「あなたが怒りっぽいから」「暗いからよ」などと性格のせいにするということが見られます。

そうすると、子どもにそのレッテルを貼って、むしろその方向に子どもの背中を押すことになりかねません。
「怒りっぽい」といわれた子どもは「怒りっぽい人間として生きていかないといけない」と思ってしまうのです。

でも、性格ではなく「トレーニング不足だから」ととらえられればどうでしょうか。子どもは「トレーニングしてスキルさえゲットすればいい」とゲーム感覚でとらえ、自分の性格に悩むこともなくなります。親も「こういう性格の子に産んじゃったから」と思うとなにもしようがありませんが、「まだこの子はトレーニングが不足しているだけ」ととらえれば、子どものためになにかやれることがないかと工夫しようと考えられますよね。

もっといえば、一見、あまり良くないように思える性格というのは、ポジティブにとらえてみると、実はその子のリソース(資源)で、強みなのです。たとえば、「怒りっぽい」子どもは、見方を変えれば「情熱的」ともいえます。他人から短所だと思われているところはたいてい長所でもありますし、それがその子の本来的なキャラクターなのですから、それを抑えるのではなく生かす方向に考えてあげるのが親の役目ではないでしょうか。
劣等感を自尊心に! 寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法


『感情の正体 ――発達心理学で気持ちをマネジメントする』
渡辺弥生 著/筑摩書房(2019)
劣等感を自尊心に! 寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法


■ 法政大学文学部心理学科教授・渡辺弥生先生 インタビュー一覧
第1回:「あきらめない力」も「あきらめる力」も大切!子どもの決断力を伸ばす家庭教育法
第2回:我が子の自己肯定感を育むなら“親の基本”の徹底を。「見返りを求める」は絶対NG!
第3回:劣等感を自尊心に!寝る前に親子で実践、「レジリエンス」

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