東大生の約9割が読んでいた「図鑑」。子どもの “知的好奇心” をぐいぐい引き出す活用法
知育アイテムとして定番の「図鑑」。東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之氏によると、東大生の9割が図鑑を読んで育った、あるいは興味を持っていたというデータがあるのだとか。
とはいえ、大きくて重たくて、絵本のようにストーリーを読み聞かせるわけでもない図鑑を、どう活用したらいいのかわからない、なんてことはありませんか?
ここでは図鑑の学習効果や家庭での取り入れ方についてまとめてみました。
勉強意欲や知的好奇心が自然と高まる
子どもにとって図鑑が身近なものになる一番のメリットは、勉強意欲や知的好奇心が自然と高まっていくことにあります。テレビなどの映像と違い、図鑑は何度でも読み解くことができるからこそ、手元に置いておきたいもの。
一度に全てを読み進めるのではなく、自分の気づきや好奇心によって見る箇所が変わってくるため、継続して「自ら学ぶ」という姿勢を育むことができます。
幼い頃から図鑑に慣れ親しんでいると、勉強への心理的ハードルをぐっと下げてくれる効果も望めるでしょう。
例えば、家に植物の図鑑があり、いつも気に入って眺めている子がいたとします。小学校の初めての理科の授業で「子葉」という言葉を習うとき、「最初に出てくる葉っぱのことだ!」と、すでに図鑑で得た知識に出会うことで自信につながります。「それ知ってる!」から始まる学習は、その後の意欲や吸収の度合いに差が出てくるのです。
幼児期の「なぜなぜ期」にも図鑑は有効。「なぜ?」「どうして?」と聞かれたら、図鑑で親子一緒に調べればコミュニケーションになるうえ、こどもを正しく納得させることができます。忙しくて手が離せないときにも「図鑑で見つけて、お母さんにも教えてくれる?」と子どもに自ら調べさせてもよいでしょう。
また、後述の図鑑との触れ合い方にもつながりますが、図鑑は幼い頃から大人になるまで使うことができ、めくるたびに新発見があり、好奇心を刺激してくれます。一冊の図鑑はまさに一生モノ。
だからこそ、親世代と子ども世代で一緒に学ぶことを楽しむツールとなり得るのです。
図鑑の取り入れ方のコツ
では、子どもに図鑑を自然と親しんでもらうには、どうしたらよいのでしょうか。取り入れるからには図鑑に夢中になってほしい、と意気込む親御さんも少なくないでしょう。
まずは、図鑑はお勉強のための参考書ではなく、知的好奇心を広げていくワクワクする本である、と認識するのがポイントのようです。