“科学的な学び” があっちこっちに! 「生きる力」だけじゃない、キャンプの教育効果がすごい。
夏休みの計画を立てるとき、毎年の恒例行事として家族キャンプを組み込んでいるご家庭も多いのではないでしょうか。または、未経験でも「子どもが小さいうちに一度は家族でキャンプしたい!」と考えている親御さんもたくさんいるはずです。
キャンプでは思い切り身体を動かし、家族で協力して楽しい思い出を作りたいですよね。ただし、キャンプや自然体験で得られるメリットは、それ以外にもたくさんあります。
今回は、自然体験に科学的な学びの要素を取り入れて、いつもとは違う楽しみ方ができる「キャンプ×サイエンス」についてお伝えします。
子どもはみんな理科が好き!?
子どもを公園や海や山へ連れていくと、放っておいても泥いじりや草花の観察、虫とりをするなど、自然科学への好奇心があふれて止まりません。ではなぜ、いわゆる「理科離れ」が進んだといわれているのでしょうか。
子どもたちに自然体験の場を提供する活動を行なう、NPO法人『野外遊び喜び総合研究所』によると、子どもたちを取り巻く現代の環境から原因が見えてくるといいます。
遊び場からは危ないものや不衛生なものを排除するために、自然の要素がどんどん失われています。理科の授業で学ぶテーマは日常的なものであるものの、現代の子どもたちにとっては日常から切り離されている題材であることが多く、さらに学習が進むと難しい概念や数字が出てきて、そのころにはもう難解なものになってしまっているのではないでしょうか。このように、日常からかけ離れているように感じることが、理科や科学に対する苦手意識に結びついているのです。
このまま「理科離れ」が進むことで、将来の研究者や技術者が育ちにくくなると懸念されています。そこで、このような状況を受け、小学生のうちから理科に興味をもって取り組む環境づくりを目的として、さまざまな企業や自治体が小学生向けのサイエンス教室を実施しているのです。
特に夏休みには、キャンプなどの自然体験活動とサイエンスを組み合わせたプログラムを実施しているところが多く、子どもたちにとっても濃密な科学体験学習ができる良い機会になっています。そして、自然に囲まれた環境でキャンプ体験をすることで、子どもたちは自然の不思議に触れ、理科への興味関心を満たすたくさんの経験ができます。
子どもに本来備わっている「なぜ?」を追求できる環境を与えてあげることで、いつもよりももっと理科を身近に感じさせられるでしょう。