子どもから家族にプレゼント? 思いやりの心と読み書きスキルを伸ばす、イギリスのクリスマス
12月も半ばを過ぎると、日本でもクリスマスが気になり始めるのではないでしょうか。小さな子どもがいる家庭にとっては、大きなイベントですね。
忙しい師走。年末のあれこれに加えて、年越しの準備に、もうひとつ加わるビッグイベントです。親はちょっと大変ですが、子どもの喜ぶ顔を見るために、えい!と頑張りたくなるものです。
今日は、日本とは違うイギリスのクリスマスの風習にふれてみましょう。イギリスのクリスマスは、日本で感じるよりもずっと長く続く、大きなお祭りです。10月31日のハロウィンが終わると、すぐにクリスマスの支度が街に並び始めます。
そして、クリスマスツリーは、1月の6日まで飾っておきます。
サンタさんがやってきて家族でご馳走を食べるのは日本と同じですが、日本よりずっと大きなイベントなので、ちょっとびっくりするような違いがあるかもしれません。
子どもから家族にクリスマスプレゼント?思いやりの心を育む
イギリスではクリスマスに、子どもから家族へプレゼントをあげることがよくあります。子どもが用意するのは、自分で描いた絵や自分で作った工作の品のような、ささやかなものですが、クリスマス前のそわそわした時期に「自分が欲しいもの」だけを考えるのではなく、ほかの人にあげるものを考えるのは良い風習だと思います。
上の子どもが8歳ぐらいの頃、秋口にガーデンセンターに並ぶヒヤシンスの球根を見て「買ってくれる?」とねだられたことがありました。何週間もかかりますが、寒くて暗い場所に入れて調整すればクリスマス頃に花が咲くように栽培できるというのをどこかで聞いてきて、やってみたいと思ったようです。
たしかに冬になると、ヒヤシンスはきれいに飾られて店頭に並びます。店先に並ぶヒヤシンスの鉢植えは、ひとつ8ポンド(約1,100円)前後でしょうか。
クリスマスから新年にかけて、室内で咲く数少ない花です。高級な鉢植えと比べて、そのお店で売っていた球根は10個で3ポンド前後(約400円)。子どものお小遣いでも十分に買える金額です。
さっそく購入して、一緒に育て方を調べました。栽培容器を買うお金は彼にはなかったので、トマトソースの空き缶を綺麗に洗って使うことにしました。しばらく冷蔵庫に入れておいたあと、家のあちらこちらを歩き回って寒くて暗い場所を探し、最後に戸外の自転車小屋の隅に決めました。週に一度、芽が出ているかどうか学校に行く前に確認し、芽が出てきたら、暖かい室内の窓辺で光に当てます。