“タンパク質不足”に要注意。子どもの頭をよくしてくれる、実は身近な「ブレインフード」
調理いらずでもっと手軽にとれるブレインフードと言えば、ナッツが代表的な食材です。くるみ、アーモンド、ピーナッツなど、種類によって栄養成分は異なるものの、これらに含まれるビタミンEは細胞膜の酸化を予防し、不飽和脂肪酸が脳の働きをサポートするという点は共通しています。ただ、ナッツ類はカロリーが高いので、食べすぎには注意したいところです。サラダやヨーグルトなどにトッピングする、または、少量ずつ食べることを推奨します。
おやつは栄養を補う「補食」になる
逆に、子どもの食生活から遠ざけたいのはお菓子とジュースです。単に「太るから……」「将来、生活習慣病になる可能性が高まるから……」という理由だけではありません。糖質はエネルギーになる一方で、その代謝の過程でビタミンB1を必要とします。ですから、ごはんとおかずを一緒に食べるならまだいいのですが、糖質だけを単品で食べるとビタミンB1が不足して、かえって疲労感を感じ集中できなくなってしまうのです。
もちろん、「おやつは絶対に食べさせてはいけない」ということではなく、目的と量を間違えないようにすべきです。「甘いものを食べたら元気になって集中できる」という短絡的な考えは間違いであって、いいものを少量、時間を決めて食べるのがいちばんです。子どもにとってのおやつは、食事で不足しやすい栄養を補う「補食」の役割を果たすもの。ですから、具沢山のたきこみごはんをおにぎりにしたものや、むかしながらの焼き芋、ヨーグルトなどでいいのです。
共働き家庭においては、どうしても夕食の時間が遅くなりがち。そうなると、お腹を満たすためにおやつを大量に食べてしまうということも起こり得るでしょう。その対策としても、食事の一部になり得るおやつのレパートリーを考えましょう。
また、日々の積み重ねが子どもこれからの人生に大きな影響をもたらすことを考えると、「主食を見直す」ことも大切なポイントでしょう。
脳のエネルギー源として炭水化物を摂ることは重要ですが、そこでもなにを選ぶかで差がつくからです。
目安としたいのは、「GI(グリセミック・インデックス)値」。血糖値が上がりやすい食品は高GI食品、上がりにくい食品は低GI食品と言いますが、子どもの記憶力や集中力をサポートしたいなら、選ぶのは低GI食品です。
朝、甘いシリアルを食べているのであればオートミールに、白いパンを食べているならライ麦パンや全粒粉パンに、白米を食べているならば雑穀を加えるなど、選択を変えていきましょう。