“内気な性格” は直せます! 子どもの「恥ずかしがり屋」を克服する5つの方法
と「経験(体験・しつけ・教育)」の両方で決まるから。
一般に、気質(生まれつきの性質)は変えられないと思われがちです。もちろん「遺伝子」が変わることはありませんが、遺伝に加えて「環境(成長の過程での経験や、そこから生まれた本人の意思も含む)」が作用することで、気質は変化しうるのだと言います。
ということはつまり、恥ずかしがり屋は克服可能だということなのです。
なぜ、そんなに恥ずかしがるの?
ここで、恥ずかしがり屋さんの子どもの “心の中” をのぞいてみることにしましょう。
子どもが恥ずかしがるシチュエーションには、たとえば次のようなものがありますね。
- 人と会っても、恥ずかしくてしっかりあいさつできない
- 発表会など、人前で話すのが恥ずかしい
- 授業で手を挙げて、意見を言うのが恥ずかしい
- 恥ずかしくて、みんなの輪に入っていけない
- 入園・入学直後など環境が新しくなると、自分から話したり遊んだりできない
前出の精神科医・髙木さん、教育コミュニケーション協会代表理事である木暮太一さん、保育士として15年以上保育業務に携わる市川由美子さんらは、子どもがこうした行動をとる原因として、自信が持てず「うまくいくだろうか」と心配になり積極的に行動できないことや、失敗などイヤな経験のせいで「また間違ってしまうのではないか」と不安や恐怖を抱いてしまうことなどを挙げています。また、親があれこれと手出し口出ししすぎるために、「自分は何もできないんだ」という気持ちになって自ら考え行動することをやめてしまう場合もあるのだそう。
つまり、恥ずかしがり屋の子どもの心の中には、「自信がないから、不安だから、怖いから、○○できない」といった気持ちがあるのです。
「恥ずかしがり屋」は悪いことではない
恥ずかしがり屋の子どもの心の中が、自信のなさや、不安と恐怖でいっぱいだとわかりました。こうした感情は、できるだけ和らげてあげたいものですね。
ただし、恥ずかしがり屋を悪いことだと決めつけるのは間違いのようです。最初にお伝えしたように「恥ずかしがり屋は性格のひとつだ」というのもその理由ですが、さらに、恥ずかしがり屋の子を持つ親にとって嬉しくなるような理由もあります。それは、恥ずかしがり屋さんにはいいところもあるというもの。
先に紹介した聖心女子大学名誉教授の高橋さんは、神経質な気質の恥ずかしがり屋の場合、新しい環境が苦手だという性格が不利に働く場面があるとしつつも、その反面、新しい変化に敏感なので、次の点が長所になると述べます。