子育て情報『繰り返す、言い換える、気持ちを汲む。親の「能動的な聞き方」が、子どもを問題解決に向かわせる』

繰り返す、言い換える、気持ちを汲む。親の「能動的な聞き方」が、子どもを問題解決に向かわせる

もちろん、ただ能動的な聞き方をすればいいわけではありません。子どもが悩みを打ち明けているようなケースなら、それこそ子どもの気持ちに共感してあげる必要がある。それなのに、親業をちょっと学んだ人のなかには、表面的なテクニックに走る人も見受けられます。

能動的な聞き方の具体的な方法は、「相手の言葉を繰り返す」「言い換える」「相手の気持ちを汲む」ことだとお伝えしました。このなかで一番簡単なものが「繰り返す」ですよね。そのため、「なんでもかんでも子どもの言葉を繰り返せばいい」と考える人もいるのです。

でも、子どもが困っているケースにもいろいろなものがあります。これは少し極端な例えですが、先の予定がわからなくて困っている子どもから、「お母さん、来週の予定ってどうなってたっけ?」と聞かれたのに、それを繰り返したところでなんの解決にもならないですよね。


あるいは、子ども自身が親の考えを見抜くということもあります。ただ表面的にテクニックを使って「とにかく繰り返せばいいや」と思っていたら、そのいい加減な気持ちは表情や声のトーンなどどこかに出てくるものです。子どもは敏感ですから、そういうサインを見逃しません。そのため、むしろ親子の信頼関係を壊してしまうことにもなりかねないのです。

瀬川文子さんインタビュー_子どもの話を能動的に聞く方法03


気持ちを3つに整理して、親がやるべきことを知る

そんな悲劇を招かないためにも、「気持ちを整理する」ことを意識しましょう。親業においては、気持ちを大きく3つに分けて考えます。

その分類基準は、「自分(親)が受け入れられるか受け入れられないか」ということ。子どもが汚れた靴下を脱ぎっぱなしにしていることを「嫌だなあ」と思ったら、それは親としては受け入れられない――「非受容」の行動として整理します。


非受容の行動については、「嫌だなあ」と思っているのは親ですから、親自身がきちんと表現しない限り子どもには伝わりません。だから、「靴下を脱いだままにされると困るんだよね」というふうに表現する必要がある。非受容の行動についてはきちんと表現しなければならないのだと自動的に判断できます。一方、受け入れられる――「受容」に整理したもののなかにも、親は嫌ではなくても子どもが嫌だと思っていたり困ったりしている行動もあります。これが2つめの分類です。たとえば、子どもが「お母さん、抱っこして」と言ってきたとします。「嫌だなあ」

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