友だちに依存しやすい子は、親が過干渉。お子さんは「ひとりでいる力」をもっていますか?
学生時代から現在に至るまで、人間関係でいっさい悩んだことがないという人はいないでしょう。ほとんどの人は、いくつかの失敗や後悔を繰り返しながら、良好な人間関係の築き方を学んできたはずです。
一方、幼稚園児や小学校低学年くらいの幼い子どもの場合、友だちとの付き合い方をきちんと理解して実践するのは難しいですよね。親としては、わが子が友達関係で悩まないように手を差し伸べてあげたくなるでしょう。
今回は、小さな子どもの「友だち力」の伸ばし方について考えていきます。
「友だち力」があれば学校生活は問題ない!?
幼稚園入園、小学校入学、そして毎年のクラス替えと、小さな子どもは新しい環境に飛び込む機会が多いもの。自分を取り巻く環境やそれまでの人間関係ががらりと変わるとき、仲がいい友だちと離れ離れになることを不安がって落ち込む子もいれば、新しい出会いを楽しみに胸を躍らせる子もいます。
親としては、「いいお友だちができるかな」「まわりの子たちとうまくやっていけるかな」「トラブルを起こしたり、トラブルに巻き込まれたりせず、楽しく過ごせるかな」など、友だち関係の心配は尽きませんよね。
教育評論家の親野智可等さんは、「友だちとの関係をうまく調節する力」を「友だち力」と呼んでいます。クラスの中心にいるようなリーダータイプというよりも、どんな子ともうまく付き合っていけて、友だち関係のトラブルを起こすようなことがない子をイメージするといいでしょう。
ただしそれは、決して “まわりに合わせるだけのおとなしい子” というわけではありません。自分の素直な気持ちを友だちに伝えることができ、友だちの意見もしっかりと聞くことができる、「人間関係のバランス感覚が優れた子」こそが、友だち力のある子なのです。
友だち力のある子は「ひとりでも平気」
みなさんは、自分の子どもを見て「友だち力がある」と思いますか?
「仲がいい友だちとはうまくやっているけど、自分から声をかけるのが苦手」
「自分の話ばかりして、共感力が足りないみたい」
「いつもお友だちのいいなりになってしまう」
ほとんどの子が、大なり小なり友だちとの付き合い方について問題を抱えており、「なんの心配もない!」と言いきれるほうが珍しいのではないでしょうか。
しかしなかには、日々起こる小さなトラブルを未然に防ぐなど、子どもどうしのいざこざを解決する能力が高い子どももいます。