共通テスト(英語)に必要なリスニング対策と効果的な練習法
最初は英文を見ながらでもかまいませんが、最終的には何も見ずにシャドーイングができるように繰り返しトレーニングを行ないましょう。これによって音声知覚を効率的に鍛えることができます。
大学入学共通テスト(英語リスニング)対策になる「理解」の正しい鍛え方
ーー英語の音の聞き分けはできるものの、聞いた英文の内容理解が追いつかないという受験生の場合、どのように対策させるべきでしょうか。
田畑さん:
そもそも、リーディングスピードが遅い状態であれば、リスニング時の理解のスピードは上がっていきませんので、まずは前回ご説明したチャンクリーディングがきちんと身についている必要があります。
そのうえでさらに有効なのは、「音声」「内容」両方を意識して行なう「コンテンツ・シャドーイング」です。スクリプトを見ずに「プロソディー・シャドーイング」ができたら、音声だけでなく、内容もイメージしながらシャドーイングしてみましょう。
「コンテンツ・シャドーイング」を繰り返すことで、聞き取った英語の意味処理が徐々にすばやく、正確にでき、共通テストに対応できる英語のリスニングスキルが身につけられるでしょう。
大学入学共通テスト(英語リスニング)対策におすすめの参考書・問題集
ーーリスニングの学習におすすめの参考書や問題集は何かありますか。
田畑さん:
音声変化の学習であれば、『5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる』(マイナビ出版)がおすすめです。ドリル形式で、ディクテーションや発音練習を効果的な順序で行ないながら、10日間で音声変化の基本が身につきます。
参考書ではありませんが、スタディーハッカーが制作した無料のアプリ『Listening Hacker』(iOS/Android)もおすすめです。こちらは塾などでも導入いただいている実績があり、高校生でもゲーム感覚で音声変化について学習してもらえます。
シャドーイングを行なう場合は、英文の内容がきちんと理解できているものを使用することがポイントです。ですので、自分の英語力よりもやさしめのレベルの素材を使って始めるのがよいでしょう。
『キクタン リーディング』(アルク)のシリーズなら、中学程度から大学受験までレベル別にそろっていますし、本文にはスラッシュが入っていてチャンクを意識しやすいので、おすすめです。